AX表記1705件が0件に——判定の揺れと2024年式750万円の壁 | トヨタ ランドクルーザー 中古相場分析【2026年10月版】— 14099台集計

最終更新: | 14,099台・8サイトのデータに基づく

新しい年式ほど高い——その常識が、今月のデータでは一か所だけ崩れている。当サービスが8サイト(カババ、カーセンサー、グーネット、価格.com、車選びドットコム、ネクステージ、トヨタ認定中古車、ヤフオク)から2026年9月9日〜10月9日に収集したトヨタ ランドクルーザー14,099件を集計すると、価格中央値は586万円。しかし2025年式778万円に対し2026年式は660万円と、逆転が起きている。70系から300系までが同居する、この車の値付けの地層を掘ってみたい。

市場サマリー

掲載台数
14,099台
価格帯
90〜2000万円
中央値
586万円
走行中央値
2.5万km

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今月の注目: ZX, GR SPORT, 走行1万km未満のVX
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📝 本稿の読み方

TL;DR / 今月の要点

📊 今月の主要数値(当サービス集計)

今月のトップ3変化(前月比)

「AX(70系)」表記が前月1,705件から今月0件へ

前月の集計で1,705件・中央値730万円を占めていた「AX(70系)」表記が、今月は0件になった。ただし同じ期間にグレードを判定できた割合が54.2%から37.5%へ16.7ポイント低下しており、この変化はグレード判定精度の影響を含む可能性がある。実際の掲載が消えたのか、表記の読み取り方が変わったのかは、当集計だけでは切り分けられない。断定は避けたい。

「First Edition」表記も480件→0件に

前月480件・中央値745万円だった「First Edition」表記も、今月の集計では計上されていない。こちらも判定精度の変動と同時期に起きた動きであり、希少化や流通の消失と読むのは早計だ。参考として、判定できなかった「不明」区分は6,744件から8,806件へ増えており、分類のしかたが変わったぶんが流れ込んだ可能性がある(推測)。

「AX」表記238件→0件、年式単位では1987年式が+46万円

前月238件・中央値445万円の「AX」表記も今月は計上がない。これも判定精度の影響を含む可能性を併記しておく。一方、グレード判定に依存しない年式単位では、1987年式の中央値が438万円→484万円(+46万円の上昇、前月29件・今月34件)、1990年式が388万円→348万円(−40万円)と動いた。いずれもサンプルが少なめなので傾向として見る程度に留めたい。

トヨタ ランドクルーザー 中古市場の輪郭(当サービス集計)

まず全体の輪郭から。当サービスが8サイトから収集したランドクルーザーは期間中14,099件、このうち掲載中が9,742件だ。内訳はカーセンサー4,059件、グーネット3,973件、価格.com 1,870件、車選びドットコム1,436件、ネクステージ1,002件、ヤフオク1,000件、カババ510件、トヨタ認定中古車249件。ヤフオクの表示額は開始価格・現在価格であって落札額ではないため、価格集計からは外している。

価格の中央値は586万円。安めの4分の1が436万円、高めの4分の1が783万円で、最安層(下位5%)が285万円、最上層(上位5%)は1,160万円。平均は628万円と中央値より42万円高く、高値側に長い裾を引いた分布だ。最高額は2,000万円、最安は90万円。50万円刻みのヒストグラムを見ると600〜650万円が1,603件で最大の山、次いで450〜500万円が1,403件と、山が二つある。つまり「400万円台の旧世代中心ゾーン」と「600万円台の現行世代ゾーン」が同じ車名の下に同居しているわけだ。

月次の推移では、本集計の中央値は7月555万円→8月600万円→9月598万円→10月586万円。掲載中の件数は10,333件→9,742件と緩やかに減っている。期間中の新規掲載は7,347件、掲載終了は4,357件で、週あたりの新規は1,427件→1,636件→1,823件→1,933件と増加傾向にあった(最終週は集計途中のため除く)。入ってくる量は増えているのに掲載中の総数が減る——出入りの回転が速まっている状況だと読める。実際、掲載終了までの日数は中央値12日で、前月の15日から3日短くなった。

年式別の相場と世代の断層

この車の年式別中央値は、なだらかな右肩上がりではない。階段が二段ほど極端に高い。

年式 件数 中央値
1995 187 383万円
2000 135 350万円
2010 28 329万円
2015 296 535万円
2020 224 465万円
2021 428 467万円
2022 781 480万円
2023 1888 540万円
2024 2338 750万円
2025 2562 778万円
2026 792 660万円

(2010年式は28件と少なめなので傾向として見る程度に)

目を引くのは三つ。ひとつめは1990年代〜2000年代が320〜390万円の帯でほぼ横ばいに寝ていること。20年落ちでも30年落ちでも値が下げ止まる——当サービスの集計でも、この車の「古くなっても落ちない」性質がはっきり出ている。

ふたつめは2014年式382万円から2015年式535万円への+153万円の段差だ。その後2016年式519万円、2017年式398万円とまた落ちる。年式が新しいほど安くなるという奇妙な谷で、仮説として、この時期に設定された旧型デザインの限定的な再生産モデルが2015年前後に集中して混ざっている可能性が考えられる(確証なし)。

みっつめが2023年式540万円→2024年式750万円の+210万円。車種プロフィールでは2021年8月に14代目(300系)が発売されているが、本集計の2020年式465万円→2021年式467万円はほぼフラットで、世代交代の断層は2021年には現れていない。同じ暦年に旧世代と新世代が混在するためだ。段差はむしろ2023年と2024年の間に立っている。

さらに面白いのは末尾。2025年式778万円に対し、2026年式は660万円と118万円安い。走行距離の中央値は2026年式で248km——事実上の新車同然の個体が792件も並んでいるのに、である。グレード別の重ね合わせを見ると、2026年式の内訳はVX 439件(中央値639万円)が中心で、ZXは136件(同1,200万円)。つまり安い年式ではなく、安いグレードが多い年式なのだと読める。年式だけで判断すると足をすくわれる典型例だ。

グレード別の値付け

値付けの主役は年式ではなくグレードだ。当サービスの集計で判定できた主要グレードを並べると、その差は一目瞭然になる。

グレード 件数 中央値 中央年式 中央走行距離
ZX 2,303 1,015万円 2024年 1.2万km
GR SPORT 231 1,018万円 2023年 1.3万km
VX 2,587 620万円 2025年 1.0万km
GX 172 459万円 1996年 15.8万km
不明 8,806 497万円 2022年 3.7万km

ZXとVXの差は395万円。年式も距離もほぼ同等なのに、グレード名ひとつで400万円近く動く。車種プロフィールに示された概算の新車価格はZXがガソリンで約737万円(要確認の概算値)だから、中央値1,015万円は残価138%相当。装備の差というより、手に入りにくさそのものが値段になっている印象だ。

GR SPORTは231台と少数ながら中央値1,018万円、高めの4分の1は1,099万円。年式を重ねると2021年式989万円、2023年式1,000万円、2024年式1,010万円、2025年式1,178万円と、新しいほど高いきれいな並びになる。悪路向けの電子制御サスペンション(E-KDSS)を持つ専用装備グレードで、台数が絞られているぶん値崩れの気配が見えない。

対照的なのがVXだ。中央値620万円に対し、安めの4分の1が598万円、高めの4分の1が650万円と、箱がきわめて狭い。中央年式2025年・中央走行1.0万kmという顔ぶれを踏まえると、概算の新車価格(ガソリンで約650万円)をわずかに下回る水準に、新車同然の個体が密集していることになる。ZXほどの上乗せはないが、下にも落ちない。買う側から見れば「相場を読むのがいちばん楽なグレード」と言える。

GXの中央年式が1996年、中央走行15.8万kmとなっているのは、グレード名が世代をまたいで使われているため。本集計のGX 172台は旧世代の個体が主体で、現行のエントリーグレードとは別物として読む必要がある。実際、年式を重ねると2024年式GXは23件で631万円、2025年式は16件で652万円と、まったく違う水準に立つ。

なお判定できた割合は全体の37.5%で、「不明」が8,806件を占める。グーネット掲載分はタイトル表記の都合でグレードを特定できないものが多く、ここは当サービス側のデータ品質上の制約として押さえておきたい。グレード別の件数の増減をそのまま流通量の変化と読むのは危険だ。

走行距離とコンディションでみる価格

距離の効きかたは、思ったより素直で、思ったより素直でない。

当サービスの集計を走行距離帯で割ると、0-1万km帯が3,386件で中央値798万円、1-2万km帯1,898件で646万円、2-3万km帯1,274件で590万円、3-5万km帯1,618件で490万円、5-8万km帯1,115件で451万円、8-12万km帯636件で386万円、12万km超2,105件で369万円。最初の1万kmで152万円落ちるのに、8万kmから12万km超までの間はわずか17万円しか動かない。走り込んだ個体の値落ちが止まる——これはこの車らしい曲線だ。

ただし注意点がある。12万km超の中央年式は1996年、8-12万km帯は2014年。つまり後半の帯は距離の安さではなく世代の安さを見ているにすぎない。距離を横軸に取ったつもりが、実際には年代を横軸に取っていた、という読み違いが起きやすいところだ。

同じ年式のなかで距離を比べると、話はもっと細かくなる。2023年式の0-1万km帯は327件で中央値1,096万円、同じ2023年式でも2-3万km帯は492件で518万円。倍以上の開きだが、これは距離差というよりグレード構成の差が効いていると見るのが自然だろう(推測)。逆に2024年式は0-1万km帯790万円、1-2万km帯698万円、2-3万km帯738万円と並びが乱れており、低走行が常に高いとは限らない。

車検については、本集計で情報を取得できた8,516件のうち、残り0-6か月が896件、6-12か月が1,402件、12-18か月が1,330件、18-24か月が1,304件、24か月以上が648件。車検残ありとされる5,357件の中央値が638万円、車検整備付/なしの3,113件が500万円で、差は27.6%。ただしこれは表記の自動解析による参考値で、どんな業者が出しているかという属性と絡み合っている可能性が高い。車検の有無だけで138万円の価値差がある、とは読まないほうがいい。

属性別の供給 — MT/AT・色・地域・修復歴

属性別に切ると、この車の二面性がさらにくっきりする。まずミッション。当サービスの集計ではAT 7,345件(中央値613万円)に対し、MTが1,843件(598万円)。SUVでMTが2割近くを占めるのは十分に異例で、しかも価格差はわずか15万円だ。旧世代のディーゼルや70系が母数を支えていると見られる(推測)。情報を取得できなかった4,911件は中央値485万円と低めで、ここには表記の薄い旧年式が集まっている。

色では白系が5,035件で中央値620万円と最多かつ高値。黒系2,471件は498万円で、白が122万円高い。黄系110件が630万円、銀・灰系455件が580万円と続き、最も安いのは青系162件の386万円、次いで緑系159件の436万円。白=高級グレードに多い色、青や緑=旧世代に多い色という構成の違いが価格に出ている可能性が高く、色そのものの価値とは切り分けて考えたい。

地域はどうか。掲載数の最多は愛知県1,625件(中央値640万円)、以下北海道885件(462万円)、福岡県773件(595万円)、大阪府670件(620万円)、千葉県646件(630万円)、埼玉県580件(590万円)、東京都415件(644万円)。東京の644万円が最も高く、北海道の462万円が最も低い。差は182万円だ。寒冷地では旧世代の実用個体が多く出ているのではないか、というのは推測の域を出ないが、遠征して買う価値があるかを考える材料にはなる。

修復歴については、情報のあった10,072件のうち「あり」はわずか183件(約1.8%)。中央値380万円で、「なし」9,889件の598万円に対して36.5%低い。ただし「あり」のサンプルは183件と限られ、年式やグレードの偏りも補正していない。参考値として押さえるに留めたいが、それでも本集計のなかで最も大きな価格ギャップのひとつであることは確かだ。

データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」

では、どこを狙うか。当サービスの集計から両端を取り出すと、読者タイプがはっきり分かれる。

安い側の下位10%は329万円以下の1,243件。中央年式2000年、中央走行16.5万km、修復歴ありが7.4%。グレード構成は判定できなかったものが88.5%を占め、VX 5.6%、ZX 4.4%、GX 1.4%。ここはほぼ旧世代の実働個体ゾーンだ。300万円前後で本格ラダーフレーム4WDが手に入るのは魅力だが、20万km級の整備履歴をどう読むかがすべてになる。整備記録のある個体を粘って待てる人向けだろう。

高い側の上位10%は1,060万円以上の1,233件。中央年式2024年、中央走行5,000km、修復歴ありは0.5%。構成はZX 61.8%、判定できなかったもの32.5%、GR SPORT 5.7%。新車の概算価格を上回る水準で、資産性を含めて買う層のゾーンと読める。注目したいのは、ここで1,000万円超の値札が付いているのがほぼZXとGR SPORTの二択だという点だ。狙いがこの二つなら、価格で粘るより個体で粘るほうが合理的に見える。

その中間、500〜700万円には本集計で最も厚い塊がある。600〜650万円だけで1,603件。VXの箱(598〜650万円)とほぼ重なる帯で、新車同然の低走行個体が最も比較しやすい価格帯だ。初めてこの車を買う読者には、ここから入るのが無理がない。

そして現実的な問題がひとつ。本集計で掲載が終了するまでの日数は中央値12日、安めの4分の1は7日以内に消えている。期間中の新規掲載7,347件に対し掲載終了は4,357件。1日あたり240件以上が新しく積まれ、140件以上が消えていく計算になる。つまり「週末にまとめてサイトを巡回する」運用では、条件に合う1台はたいてい見る前に消えている。12日で入れ替わる掲載を追うには、毎日の自動追跡以外に現実的な手はない。

よくある質問(当サービス集計での回答)

Q1. ランドクルーザーの中古相場はいくらですか?

当サービスが8サイトから収集した14,099件(2026年9月9日〜10月9日)では、価格中央値は586万円です。安めの4分の1が436万円、高めの4分の1が783万円、最安層(下位5%)285万円、最上層(上位5%)1,160万円。平均は628万円で、高値側に裾を引いた分布になっています。ただしこの集計は70系から現行300系までを含むため、世代やグレードを絞らない「相場」はあまり実用的ではありません。

Q2. いま買い時でしょうか?

本集計の中央値は7月555万円→8月600万円→9月598万円→10月586万円と、直近は横ばいから微減です。前月比では中央値が12万円下落した一方、高めの4分の1は772万円→783万円、最上層は1,134万円→1,160万円へ上昇しており、安い帯と高い帯で向きが逆になっています。つまり上位グレードを狙うなら待っても下がる保証は薄く、中位帯は選択肢が増えている局面、と読めます。

Q3. 狙い目の年式はどこですか?

当サービスの集計では2022年式が781件で中央値480万円、2023年式が1,888件で540万円。この二つは掲載数が多く、比較対象が確保しやすい年式です。一方、2024年式は750万円と前年式から210万円跳ね上がります。逆に2026年式は660万円と2025年式の778万円より安いのですが、これはVX主体という構成の差で、年式だけで判断すると読み違えます。

Q4. 走行距離はどこまで許容できますか?

本集計の距離帯別中央値は、0-1万km 798万円、1-2万km 646万円、2-3万km 590万円、3-5万km 490万円、5-8万km 451万円、8-12万km 386万円、12万km超 369万円。8万kmから12万km超までの下落幅は17万円しかなく、距離による値落ちはかなり早い段階で止まります。ただし後半の帯は中央年式が1996〜2014年と古く、距離ではなく世代の安さを見ている点に注意してください。

Q5. グレードによる価格差はどれくらいですか?

当サービスの集計ではZXが2,303台で中央値1,015万円、GR SPORTが231台で1,018万円、VXが2,587台で620万円。ZXとVXの差は395万円で、年式・走行距離がほぼ同等でもこれだけ開きます。GXは172台・中央値459万円ですが、中央年式1996年と旧世代が主体のため、現行のエントリーグレードとは別物として見る必要があります。

Q6. 70系や80系といった旧世代も、この集計に含まれていますか?

含まれています。本集計の年式分布は1979年から2026年まで広がっており、1990年代の個体だけで1,000件以上あります。1990年代〜2000年代は320〜390万円の帯でほぼ横ばいに寝ており、現行300系の600万円台とは完全に別の価格帯を形成しています。検索するときは年式かグレードで必ず切り分けてください。

Q7. 狙いの条件でランドクルーザーの新着を毎日追うには?

当サービスの集計では掲載が終了するまでの日数は中央値12日、安めの4分の1は7日以内に消えています。中古車ウォッチはLINEで友だち追加して車種名を送るだけで監視を開始でき、この車種では8サイト(カババ、カーセンサー、グーネット、価格.com、車選びドットコム、ネクステージ、トヨタ認定中古車、ヤフオク)を毎日自動巡回して、新着・価格変動・掲載終了を通知します。グレード、価格帯、走行距離、地域の複合条件で絞り込み可能。無料プラン(24時間遅延・1車種)があり、リアルタイム通知やAI分析を含む有料プランは月額780円からです。

2026年10月のハイライトと注意点

今月いちばんの発見は、価格ではなくデータそのものの揺らぎにあった。前月1,705件あった「AX(70系)」表記、480件の「First Edition」表記が、今月の集計ではいずれも0件になっている。同時にグレードを判定できた割合が54.2%から37.5%へ16.7ポイント下がっており、判定精度の変動の影響を含む可能性が高い。流通から消えたとは断定できない——ここは正直に書いておきたい。価格そのものは安定しており、中央値586万円、ZX 1,015万円、VX 620万円という骨格は前月から大きく動いていない。あわせて当サービスの集計上の制約も二つ。ヤフオクの表示額は開始価格・現在価格であって落札額ではないため価格集計から除外しており、価格.comの掲載は他サイトと重複している場合があります。数字を使うときは、この前提ごと使ってください。

本レポートは、中古車ウォッチが 8サイト(カババ, カーセンサー, グーネット, 価格.com, 車選びドットコム, ネクステージ, トヨタ認定中古車, ヤフオク)から自動収集した掲載データ 14099台(2026-09-09 〜 2026-10-09)を集計した分析です。日本の中古車市場全体の動向を示すものではなく、掲載データからは売買の成約は分かりません。購入判断は必ず現車確認と販売店への確認のうえで行ってください。次回の更新は来月初旬を予定しています。

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