2026年式が+48万円、STI Sportは残価99%で高止まり | スバル BRZ 中古相場分析【2026年10月版】— 4203台集計

最終更新: | 4,203台・10サイトのデータに基づく

新車価格に限りなく近い中古車が、当たり前のように並んでいる——。当サービスが2026年9月7日〜10月7日に10サイトから収集したスバルBRZ 4203件を集計したところ、価格の中央値は276万円。前月の270万円からさらに6万円上がった。さらに2026年式の中央値は387万円→435万円へ、ひと月で48万円の上昇。一方で初代ZC6は150万円台から拾える。この「二層構造」をデータで解剖する。

市場サマリー

掲載台数
4,203台
価格帯
70〜1000万円
中央値
276万円
走行中央値
3.5万km

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今月の注目: STI Sport, 2021-2022年式S・走行5万km以下, 初代tS
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📝 本稿の読み方

TL;DR / 今月の要点

📊 今月の主要数値(当サービス集計)

今月のトップ3変化(前月比)

2026年式の中央値が+48万円、387万円→435万円へ

当サービスの前月との比較で最も大きく動いたのがここ。2026年式の中央値は387万円から435万円へ、ひと月で48万円の上昇だ。ただし台数は87件→79件と減っており、高めの4分の1のラインが606万円まで伸びている点を見ると、上位グレード寄りの出玉構成に偏った影響が大きいと推測される(確証なし)。平均的な個体が一律に48万円高くなったと読むのは早計だ。

「RA Racing」表記が前月7件→今月0件に

前月は中央値210万円で7件確認できた「RA Racing」表記の掲載が、今月の集計では0件となった。もともと台数が一桁の区分であり、掲載タイトルの書き方次第で判定が変わるため、流通そのものが消えたと断定はできない。本集計ではグレードを判別できた割合が48.8%にとどまっており、判定精度の影響を含む可能性を併せて見ておきたい。

STI Sportは536件まで増加、中央値は383万円

前月435件→今月536件と、当サービスが収集した掲載のなかで+23.2%の増加。中央値は379万円→383万円と+4万円で、台数が増えても値崩れしていないのが興味深い。中央年式2024年・走行7000kmという若い個体群が中心で、上位10%ゾーンの68.8%をこのグレードが占める。BRZの高値側を支える主役が完全に入れ替わった印象だ。

スバル BRZ 中古市場の輪郭(当サービス集計)

まず全体像から。当サービスが10サイトを毎日巡回して集めたBRZは、この30日間で4203件。うち期間末時点で掲載が生きているのが2697件、期間中に新しく載ったのが1869件、掲載が終わったのが1506件だった。1か月でおよそ在庫の7割弱が入れ替わる計算で、見ているあいだに顔ぶれが変わるタイプの車種である。

件数の内訳は価格.com 1000件、グーネット997件、カーセンサー970件の3つが柱で、ここで全体の7割弱。続いて車選びドットコム456件、ヤフオク429件、スバル公式中古車153件、ネクステージ92件、カババ86件、トヨタ認定中古車16件、日産公式中古車4件という構成だ。なおヤフオクの表示金額は開始価格や現在価格であり落札価格ではないため、価格集計からは外している。

価格はどこに集まっているか。当集計の中央値は276万円。安めの4分の1が194万円、高めの4分の1が324万円で、最安層(下位5%)は133万円、最上層(上位5%)は406万円。最高値は1000万円の1件で、平均値270万円が中央値をわずかに下回ることからも、ごく一部の高額車が裾を引く分布だとわかる。20万円刻みの山を見ると最も厚いのは280〜300万円の400件、次いで300〜320万円の375件。ところが160〜180万円にも295件という第二の山があり、初代と2代目がきれいに二つのこぶを作っている。

前月比では中央値が270万円→276万円(+2.2%の上昇)、上位5%ラインも393万円→406万円へ。安い側の下位5%が130万円→133万円とほぼ横ばいなのに対し、上が伸びた構図だ。値上がりというより「高いほうの層が厚くなった」と読むのが正確だろう。

年式別の相場と世代の断層

BRZの価格表を年式順に眺めると、きれいな階段ではなく、はっきりした「段差」が二つ見える。本集計の年式別中央値は以下の通りだ。

年式 台数 中央値 中央走行距離
2012 346件 157万円 8.2万km
2013 356件 163万円 8.8万km
2016 180件 199万円 7.0万km
2017 218件 230万円 6.0万km
2018 151件 240万円 5.6万km
2020 85件 260万円 3.5万km
2021 682件 295万円 3.1万km
2022 415件 288万円 2.6万km
2023 574件 318万円 1.7万km
2024 320件 363万円 1.0万km
2025 322件 395万円 0.3万km

一つ目の段差は2016年から2017年。199万円→230万円で+31万円。初代ZC6は2016年半ばに足回り・ボディ剛性・内装を見直す中期改良を受けており、その前後で値付けが明確に分かれている。改良後の2017年式は走行距離の中央値も6.0万kmと若く、コンディション要因も重なっているが、31万円という段差は年式1年分の目減りとしては明らかに大きい。

二つ目は2020年から2021年。260万円→295万円の+35万円で、ここが2代目ZD8(FA24 2.4L NA・235PS)への世代交代線だ。しかも2021年式は682件と全年式で最多。2021年8月発売なので、初代最終期と2代目初期が同じ「2021年式」に同居している可能性があり、この年の数字はやや幅を持って見たい。

面白いのは2021年式295万円に対して2022年式が288万円と、わずかに逆転していること。走行距離は2021年式3.1万km、2022年式2.6万kmと2022年式のほうが若いのにだ。推測だが、2021年式には発売直後に手に入れた初期オーナーの個体が多く、装備や仕様の違いが価格に表れている可能性がある(確証なし)。

そして2023年式318万円→2024年式363万円の+45万円。2023年半ばにSTI Sportが追加されており、2024年式以降はこの上位グレードの構成比が跳ね上がる。年式そのものより「何が売れ筋だったか」が価格差を作っている、というのが当サービスのデータから読める構図だ。最新の2026年式は79件で中央値435万円、高めの4分の1は606万円まで届く。

グレード別の値付け

グレードの話に入る前に、正直な注意書きを一つ。当サービスの集計でグレードを判別できたのは48.8%で、残る2151件は「不明」扱いだ。これは掲載タイトルの書き方に依存する部分が大きく、たとえばグーネット掲載分は表記が独特で判別できないものが多い。以下の数字は「判別できた範囲での傾向」として読んでほしい。

グレード 台数 中央値 中央年式 中央走行距離
S 1480件 268万円 2021年 3.7万km
STI Sport 536件 383万円 2024年 0.7万km
tS 36件 208万円 2014年 7.6万km
不明 2151件 268万円 2021年 3.8万km

注目したいのはSTI Sportだ。メーカー情報では新車価格の目安が385万円前後とされる上位グレードで、本集計の中央値は383万円。残価99%という数字になる。もっとも中央年式2024年・走行7000kmという若さを踏まえれば、実質的には「ほぼ新車の値段で、納車待ちなしの個体が買える」という状態に近い。台数も前月435件→今月536件と+23.2%の増加を見せながら、中央値は379万円→383万円と下がっていない。供給が増えても値が緩まないグレードは珍しい。

年式で分解すると、2023年式370万円、2024年式383万円、2025年式406万円、2026年式602万円(37件)。最後の数字は突出しているが、少数のセルであり特別仕様や高額な装着パーツ込みの個体が混じっている可能性がある(確証なし)。なお2017〜2020年式にもSTI Sport判定が計87件あるが、BRZのSTI Sportは2023年半ばの追加設定だ。これはグレード判定の揺れを含む可能性が高く、額面通りには受け取らないほうがよい。

Sグレードは1480件で中央値268万円。初代の2012年式155万円から2021年式299万円、2023年式314万円まで幅広く分布しており、BRZの「本体」と呼べるボリュームゾーンだ。初代の2.0L・200PSモデルなら、走行距離次第で150万円台から入口がある。

初代の特別仕様tSは36件と少なめで、傾向として見る程度の数字だが、中央値208万円。同年式全体と比べると、2014年式は全体180万円に対しtSは220万円、2015年式は全体172万円に対しtSは258万円。SACHS製ダンパーやBrembo製キャリパーを奢った限定仕様は、10年を超えてもしっかり上乗せが効いているとわかる。中央走行距離7.6万kmという数字を見ると、大事に飾られたというより、きちんと走られてきた個体が多い印象だ。

走行距離とコンディションでみる価格

走行距離による値落ちは、BRZの場合かなり素直だ。本集計の走行距離帯別中央値は、0〜1万km 374万円(673件)、1〜2万km 320万円(555件)、2〜3万km 299万円(542件)、3〜5万km 280万円(745件)、5〜8万km 220万円(799件)、8〜12万km 165万円(519件)、12万km超 136万円(190件)。

最初の1万kmで54万円落ち、そこから2万kmまでで21万円、3万kmまでで19万円。ところが5万kmを超えた瞬間に60万円、8万kmで55万円と再び落差が大きくなる。つまり「3〜5万km」は、新車同然のプレミアムを払わずに、まだ大きな減価の崖を迎えていない踊り場といえる。745件と台数が最も多いのもこの帯だ。

ただし走行距離だけを見ると年式と混ざってしまう。同じ2021年式で切り出すと、0〜1万km 328万円、1〜2万km 310万円、2〜3万km 300万円、3〜5万km 293万円、5〜8万km 270万円、8〜12万km 240万円。年式を揃えれば1万kmあたりの目減りはずっと緩やかで、5万km付近まで300万円前後の踊り場が続く。低走行プレミアムの実額は、年式を固定すると思ったほど大きくない、というのがここでの発見だ。

逆に過走行側。8〜12万km帯の中央値165万円、12万km超で136万円。中央年式はそれぞれ2014年・2013年なので、ほぼ初代ZC6の世界である。車種プロフィールでは、サーキット走行やドリフト用途で使われた個体が一定数あること、初代のFA20型は走行過多の個体でオイル消費などが話題になることが指摘されている。価格が魅力的に見える帯ほど、オイル管理記録やクラッチ、下回りの擦過痕、ロールケージ取付跡の確認が効いてくる。

車検については当サービスの実データのみ触れておく。車検情報を解析できた2094件のうち、残存24か月以上はわずか72件、0〜6か月が265件、6〜12か月が302件。価格を比べると車検残ありの1094件が294万円、車検整備付または残なしの980件が280万円で差は5%。ただしこれは出品者の属性とも絡む参考値で、車検残の有無だけで14万円の価値があると読むのは乱暴だろう。

属性別の供給 — MT/AT・色・地域・修復歴

BRZらしさが最もはっきり出るのがここだ。当サービスが収集したデータで変速機を判別できた分では、MTが2084件に対してATが731件。判明分の74%がMTという比率は、昨今の国産車としては異例に高い。中央値はMT 275万円、AT 265万円で、差は10万円。「MTは高く売れる」と言われがちだが、この車種に関しては10万円差——むしろMTが標準で、ATが少数派という構図のほうが数字に表れている。残り1388件は判別できておらず、中央値285万円。

ボディカラーも興味深い。最多は青系の967件で中央値280万円。WRブルーパール系がBRZの象徴色であることは車種プロフィールでも触れられているが、人気色=高値とは限らないのがデータの面白いところだ。白系737件/286万円、銀・灰系473件/282万円、赤系141件/291万円と、青系はむしろ平均的。黒系は310件/266万円で最も安い。台数35件と少なめで傾向として見る程度だが、黄系が318万円と最も高い水準にあるのも目を引く。希少色ほど値が付きやすい、という素直な解釈が成り立ちそうだ。

地域分布では愛知県が538件で突出(中央値288万円)、次いで埼玉県389件(262万円)、大阪府240件(302万円)、千葉県201件(289万円)、群馬県149件(260万円)。価格差を見ると、埼玉県262万円・栃木県239万円・茨城県243万円と北関東から埼玉にかけてが安く、福岡県330万円・大阪府302万円・神奈川県299万円が高い。栃木と福岡では91万円の開きがある。ただしこれは在庫の年式構成の違いを多分に含むため、「同じ車が県境で91万円違う」という話ではない。

修復歴は、情報が取れた2857件のうち「あり」が168件、全体の5.9%。中央値は修復歴ありが185万円、なしが288万円で35.8%低い。ただし修復歴ありの個体は年式も走行距離も古め・多めに偏っており、この差額すべてが修復歴によるものではない点は押さえておきたい。

データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」

価格帯の両端を切り出すと、BRZという車の「二つの顔」がくっきり出る。

安い側、下位10%にあたるのは152万円以下の365件。中央年式は2013年、中央走行距離9.9万km、修復歴ありの比率は18.2%と全体の5.9%より明らかに高い。判別できた範囲のグレード構成はSが45.5%、残りは不明。初代ZC6の、走り込まれた個体群だ。向いているのは「FRと6速MTを低予算で手に入れて、消耗品交換もイジりも自分で楽しむ」タイプの読者。車種プロフィールが指摘する通り、86/GR86と共通のアフターパーツが豊富なこの車は、素材車としての価値がある。ただし本体が安いぶん、クラッチ・ブレーキ・ブッシュ類の交換費用を購入予算に織り込んでおくのが現実的だ。

高い側、上位10%は380万円以上の365件。中央年式2025年、中央走行距離わずか3000km、修復歴ありは0%。そしてグレード構成の68.8%がSTI Sport。Brembo製キャリパーと専用チューンダンパーを備えた上位グレードが、この価格帯をほぼ独占している。新車の納期を待たずに、ほぼ無傷の最上位仕様を手に入れたい読者向けのゾーンである。

一方、狙い目として浮かび上がるのは中間の帯だ。2021〜2022年式のSグレード、走行3〜5万km。この組み合わせは2021年式で293万円、2022年式で295万円。上位10%ラインより90万円近く安く、それでいて2.4L・235PSの2代目である。本集計の件数も厚く、選べる。

そして最後に、タイミングの話を。当サービスが期間中に掲載終了を確認した933件について、掲載から終了までの日数は中央値7日。安めの4分の1は5日、高めの4分の1でも15日だった。つまり、条件に合う1台を見つけても、週末に見に行くころには消えている可能性が十分にある。4203件という母数は潤沢に見えて、実態は毎日入れ替わり続ける流れだ。10サイトを手で巡回して追いかけるのは、現実的ではない。

よくある質問(当サービス集計での回答)

Q1. BRZの中古相場はいくらくらい?

当サービスが2026年9月7日〜10月7日に10サイトから収集した4203件の集計では、価格の中央値は276万円でした。安めの4分の1が194万円、高めの4分の1が324万円、最安層(下位5%)で133万円、最上層(上位5%)で406万円です。初代ZC6が150〜250万円台、2代目ZD8が280〜400万円台という二層構造になっています。

Q2. いまは買い時?

当サービスの集計では、中央値は前月270万円から276万円へ+2.2%の上昇。ただし最安層は130万円→133万円とほぼ横ばいで、上がったのは高額帯です。つまり初代ZC6や走行5万km超の個体を狙う層にとっては、値動きは落ち着いている状況といえます。STI Sportなど上位グレードは中央値383万円で高止まりしており、値下がりを待つ妙味は薄い印象です。

Q3. 狙い目の年式は?

当サービスの集計では、価格と内容のバランスで目立つのは2021〜2022年式です。中央値は295万円・288万円で、2023年式318万円より20〜30万円安い。2.4L・235PSの2代目ZD8でありながら、最新年式のプレミアムを払わずに済みます。予算を抑えるなら、中期改良後の2017年式(230万円)・2018年式(240万円)も有力な選択肢です。

Q4. 走行距離はどこまで許容できる?

本集計の走行距離帯別中央値は3〜5万kmで280万円、5〜8万kmで220万円、8〜12万kmで165万円。5万kmを境に60万円規模の落差が出ます。一方、同じ2021年式に絞ると3〜5万kmで293万円、5〜8万kmで270万円と差は23万円に縮みます。車種プロフィールではサーキット走行歴のある個体が一定数ある点が指摘されており、距離の数字以上に整備記録の確認が重要です。

Q5. グレードによる価格差はどのくらい?

当サービスの集計で判別できた範囲では、Sが1480件・中央値268万円、STI Sportが536件・383万円、初代の特別仕様tSが36件・208万円(サンプルが少なめなので傾向として)。SとSTI Sportの差は115万円ですが、STI Sportは中央年式2024年・走行7000kmと条件が若く、純粋なグレード差額ではない点に注意してください。

Q6. STI Sportは本当に値落ちしないのですか?

当サービスの集計では、STI Sportの中央値は383万円。メーカー情報にある価格目安385万円前後に対して残価99%という水準です。掲載台数が前月435件→今月536件と+23.2%の増加を見せても中央値は379万円→383万円と下がっていません。ただし中央年式2024年・走行7000kmという若い個体が中心のため、年数を重ねた個体でも同じ水準が続く保証はありません。

Q7. 狙いの条件でBRZの新着を毎日追うには?

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2026年10月のハイライトと注意点

今月いちばん目を引いたのは、2026年式の中央値が387万円から435万円へ、ひと月で48万円上がったことだ。ただし当サービスが10サイトから集めたこの年式の掲載は87件→79件と減っており、高めの4分の1のラインが606万円まで伸びている。仮説として、上位グレードに偏った出玉構成が中央値を押し上げた可能性が高い(確証なし)。全体の中央値が276万円、上位5%ラインが406万円であることを踏まえると、435万円という水準は明らかに最上層の話だ。

読み取りにあたって、二つ断っておきたい。ヤフオク掲載分の金額は開始価格や現在価格であって落札価格ではないため、価格の集計からは除外している。また価格.com掲載分は他サイトと重複している可能性があり、同一車両を複数件として数えている場合がある。数字は傾向として受け取ってほしい。

本レポートは、中古車ウォッチが 10サイト(カババ, カーセンサー, グーネット, 価格.com, 車選びドットコム, ネクステージ, 日産公式中古車, スバル公式中古車, トヨタ認定中古車, ヤフオク)から自動収集した掲載データ 4203台(2026-09-07 〜 2026-10-07)を集計した分析です。日本の中古車市場全体の動向を示すものではなく、掲載データからは売買の成約は分かりません。購入判断は必ず現車確認と販売店への確認のうえで行ってください。次回の更新は来月初旬を予定しています。

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