受注終了の衝撃 — VAB STIが本サービス集計から消えた1か月 | スバル WRX 中古相場分析【2026年6月版】— 4956台集計
5月18日、スバルはWRX S4の新規受注を終えた。同じ月、当サービスの集計では、もうひとつ静かな異変が起きていた。前月まで693件あった「STI(VAB)」、283件あった「STI タイプS(VAB)」というグレード区分が、今月は集計上ゼロ。これは流通の消滅ではなく、グレード判定ロジックの更新に伴う統合の結果なのだが、結果として「WRX STI」「WRX STI タイプS」という束ねた箱に727台と366台が一気に流れ込んでいる。4956件の掲載データから読み取れるのは、受注終了とロジック変更が同時に走った、極めて特異な1か月の輪郭だ。
市場サマリー
WRXの新着を見逃さない
今月の注目: S210, STI Sport R EX, VAB系STI(タイプS含む)
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📝 本稿の読み方
- 分析対象: 10サイト(カババ, カーセンサー, グーネット, 価格.com, 車選びドットコム, ネクステージ, 日産公式中古車, スバル公式中古車, トヨタ認定中古車, ヤフオク)の掲載データ 4956 件、期間 2026-05-03 〜 2026-06-02
- 集計方法: 期間中に各サイトに掲載されていた車両を集計しています。同じ車両が複数サイトに掲載されている場合は、それぞれを別の掲載として数えています。
- 追加の注意点:
- メルカリや個人 SNS の売買、ディーラー店頭のみで売られている車両は対象外です
- 地域によってサイトの掲載量に偏りがあり、全国を均等にカバーしているわけではありません
- ヤフオクの価格は開始価格や現在価格で、実際の落札価格ではありません
- 価格.com に掲載されている車両は、他のサイトとも重複して掲載されていることがあります
- グーネット掲載車両はタイトル表記が独特で、グレードを判別できないものは『不明』として集計しています
- 一部の検索条件で掲載件数が多く、古い掲載は集計から外しています(2件の検索条件が該当)
TL;DR / 今月の要点
- 当サービスが10サイトから収集した4956件、価格が取れた3,609件で中央値325万円(前月330万円から-5万円)
- 安めの4分の1ラインは226万円、高めの4分の1ラインは410万円、上位5%は583万円
- 前月比で最大の変化は「STI(VAB)」693件→0件、「STI タイプS(VAB)」283件→0件の集計上の消滅(グレード判定ロジック更新による「WRX STI」「WRX STI タイプS」への統合と読むのが妥当)
- S210(2025年・500台限定)は中央値990万円を維持。新車推定800万円超を大きく上回るプレミア継続
- 在庫の中心は2017〜2023年式。MT 1,260件・中央値350万円、AT 1,007件・同330万円でMTが20万円高い
- 掲載から消えるまでの中央値は18日(前月25日から短縮)— 5月18日のS4受注終了発表後、動きが速くなった印象
今月のトップ3変化(前月比)
5月は、データ側でもニュース側でも、WRXにとって節目の月だった。本集計の前月比で最も動きが大きかった3つを順に見ていく。
1. 2011年式の中央価格が-33万円(226万円→193万円)
サンプルは前月21件、今月25件と小規模ながら、2011年式の中央価格が226万円から193万円へと33万円下落した。2011年式はWRX名を冠する以前のインプレッサWRX STI(GRB/GVB系)に相当する個体が中心で、走行距離の中央値も94,000kmと深い。仮説として、登録から15年が経過したこの世代は、装備や安全機能の陳腐化が顕在化しやすく、相場の下押し圧力が出やすい層だと解釈できる。少数サンプルゆえ、参考値として受け止めたい。
2. VAB系STI区分が集計上消滅(693件→0件、283件→0件)
前月までは「STI(VAB ベース)」693件、「STI タイプS(VAB)」283件、「STI Sport アイサイト(VAG)」37件と、世代を細分化したグレード区分が並んでいた。今月の集計ではそれらが「WRX STI」727件、「WRX STI タイプS」366件、「STI Sport(初代VAG)」192件として現れている。件数の総和がほぼ保たれていることから、これは流通の消失ではなく、グレード判定ルールの統合・再編に伴う表記の付け替えと読むのが自然だ。読み手としては「VAB世代の在庫が一夜で消えた」と早合点しないことが大切で、実体としては727件のうち約4割が2014〜2019年式に集中している(後述のクロス集計参照)。
3. STI Sport R EXが433件→123件に減少、中央値は+11万円
VBH世代の主力グレード「STI Sport R EX」は前月433件から今月123件へと7割減。これも一部はグレード判定の解像度向上で「不明」「STI Sport R」など他区分に振り分けられた影響と推測されるが、それでも残った123件の中央価格は396万円→407万円と+11万円。新車値(5,027,000円)に対して407万円という残価の高さは、5月18日のS4新規受注終了発表が追い風になっている可能性がある(推測だが、recent_newsの「STI Sport R EX系の中古相場は反発・底堅さが予想される」という観測とも整合する)。
🗞️ 今月のトピック
5月18日に発表されたWRX S4の新規受注終了は、本集計の数字を読むうえでも避けて通れない。スバル公式のアナウンスにより、現行VBH型は今後、在庫対応のみへと移行する。STI Sportグレードの展開も現行モデル限りで終了が告知されており、本サービス集計で観測したSTI Sport R EXの中央値+11万円という反発は、この発表を受けたディーラー側の値付け調整の初動と読める(推測)。「STI」の名を冠した市販モデルが新車で買えなくなる節目を控え、残価形成のフェーズが変わりつつあるタイミングと言える。
加えて、2026年4月9日に抽選受付が始まったWRX STI Sport#(6MT・600台限定)も、本集計の上位5%価格帯(583万円以上)に新たな天井をつくる可能性がある。当サービス集計のSTI Sport#(シャープ)11件は中央値570万円で、ここに6MT版が加わるとプレミアム帯の構造が変わる。
WRXの中古市場の輪郭(当サービス集計)
中央値325万円、上位5%は583万円、最安は89万円、最高は1,753万円。スバルWRXという1車種の中に、ここまで広い価格レンジが共存している事実そのものが、この車種の懐の深さを物語っている。
集めた4,956台の内訳
10サイトから集めた延べ4,956件のうち、2026-06-02時点でアクティブ(掲載継続中)が3,592件。サイト別ではグーネット1,233件、カーセンサー1,179件、スバル公式中古車1,113件、価格.com 807件が4強で、ここまでで全体の87%を占める。スバル公式中古車は中央値371万円、中央年式2022年と最も新しめの個体が集まっている一方、価格.comは中央値261万円・中央年式2015年と、相対的に古めで安めの個体構成だ。サイトによって「見えている市場」が違うことを、改めて意識しておきたい。
価格はどこに集中しているか
価格分布のヒストグラムを眺めると、200〜400万円のレンジに山のピークがある。中央値325万円、安めの4分の1ラインが226万円、高めの4分の1ラインが410万円。下位5%は151万円、つまり「最安層」は150万円前後から探せる計算だ。一方、上位5%は583万円から始まり、最上層には新車3台分に迫る1,700万円台の個体まで存在する。分布の歪度は1.85で、高値の裾を長く引いた典型的な右肩下がりの形。「ボリュームゾーンは200〜400万円、しかし上には果てしなく伸びている」というのが、当サービス集計から見えるWRX中古の地形だ。
掲載開始・掲載終了の動き
新規掲載は期間中834件、掲載終了は612件。週次で見ると、5月10日週は新規179件・掲載終了48件と新規が先行、続く5月17日週(受注終了発表の週)は新規261件・掲載終了229件と急速に回転し始め、5月24日週も新規280件・掲載終了181件と高水準を維持している。掲載から消えるまでの日数は中央値18日で、前月25日から7日短縮された。受注終了アナウンスを受けて「在庫が動き始めた」と解釈できる動きだ(推測込み)。なお、ここで言う「掲載終了」は売買成立を意味するとは限らない点には注意したい。
年式ごとの相場と「価格の断層」
WRXの中古には、はっきりとした2つの断層がある。ひとつは2020年と2022年の間(VBH世代への切り替わり)、もうひとつは2023年と2024年の間(C型→E型改良の境界)だ。
年式ごとの中央価格
| 年式 | 件数 | 中央価格 | 中央走行距離 |
|---|---|---|---|
| 2014 | 140 | 204万円 | 73,000km |
| 2015 | 253 | 208万円 | 81,000km |
| 2016 | 203 | 223万円 | 62,000km |
| 2017 | 246 | 270万円 | 56,000km |
| 2018 | 186 | 313万円 | 49,000km |
| 2019 | 228 | 331万円 | 47,000km |
| 2020 | 130 | 367万円 | 35,000km |
| 2022 | 351 | 367万円 | 33,000km |
| 2023 | 249 | 385万円 | 27,000km |
| 2024 | 208 | 500万円 | 12,000km |
| 2025 | 130 | 560万円 | 3,000km |
※2021年は新車発売直後で集計対象が少ない(6件のため参考値)
進化型マイナーチェンジの前後で何が起きたか
注目したいのは2017年と2018年の間に走る段差だ。2017年式の中央値270万円から、2018年式は313万円へ43万円ジャンプしている。これはVABが2017-10にD型へと大幅改良され、ブレンボの18インチ化、マルチモードDCCDの全電子制御化が行われた時期と一致する。後期型VAB/後期型VAGに対するプレミアが、相場に明確に乗っている。
もうひとつの断層は2023年と2024年の間。385万円から500万円へ115万円のジャンプで、これはVBHのC型改良(2023-10、非EXグレード廃止・新世代アイサイト化)の前後で、装備差が直接価格に反映されている形だ。「同じVBHでも、C型以前と以降では別物」と読める。
減価カーブから見える性格
新車から1年(2025年式)の中央値560万円、新車から2年(2024年式)500万円、5年前(2020年式)367万円。スポーツセダンとしては減価カーブが比較的なだらかで、特に2017〜2020年の谷が浅いのが特徴だ。CAFE規制の流れの中で「水平対向ターボ+AWDセダン」というカテゴリ自体が希少化していることが、残価の底支え要因として効いていると見える。
グレード別の相場
WRX STI タイプSの中央値420万円に対して、2.0GT アイサイトは204万円。同じWRXでも、グレードを跨ぐと中央値で216万円の差がつく。グレードを読み切らずに「WRXの相場」を語ることに意味はない、とまで言える地形だ。
主要グレードの顔ぶれ
| グレード | 件数 | 中央価格 | 中央年式 | 中央走行距離 |
|---|---|---|---|---|
| 不明(判定不可) | 2,516 | 340万円 | 2022 | 33,000km |
| WRX STI | 727 | 320万円 | 2015 | 72,000km |
| 2.0GT-S アイサイト | 464 | 200万円 | 2016 | 66,500km |
| WRX STI タイプS | 366 | 420万円 | 2017 | 54,000km |
| STI Sport(初代VAG) | 192 | 331万円 | 2019 | 37,000km |
| 2.0GT アイサイト | 190 | 204万円 | 2017 | 52,000km |
| GT-H EX | 188 | 348万円 | 2023 | 23,000km |
| STI Sport R EX | 123 | 407万円 | 2023 | 26,000km |
| S210 | 73 | 990万円 | 2025 | 305km |
| S207 | 21 | 569万円 | 2016 | 27,000km |
| タイプRA-R | 16 | 582万円 | 2018 | 25,000km |
| STI Sport#(シャープ) | 11 | 570万円 | 2024 | 7,000km |
| S208 | 9 | 795万円 | 2018 | 18,000km |
| EJ20 Final Edition | 8 | 452万円 | 2020 | 76km |
グレード × 年式で見るMC効果
WRX STI タイプSのグレード内推移を追うと、2014年式294万円→2017年式447万円→2019年式520万円→2020年式548万円と、年式が新しくなるほどきれいに右肩上がり。特に2016年式(330万円)から2017年式(447万円)への+117万円は、D型改良の影響が直接見える。同じくWRX STI(無印)も、2016年式336万円→2017年式430万円と+94万円の段差が確認できる。
VBH世代側では、STI Sport R EXが2022年式388万円→2023年式415万円→2024年式469万円と上昇。C型改良後の2024年式がベース車(GT-H EX 2024年式361万円)に対して+108万円のプレミアを持っており、ZF製電子制御ダンパー+RECAROシート+ハーマンカードンの装備差が、中古でも明確に値付けに反映されている。
限定車・特別仕様車のプレミアム
ここがWRXの中古を見ていて最もスリリングな領域だ。S210(2025年・500台限定、新車推定800万円超)の中央値は990万円。新車から1年経たないうちに、抽選販売価格に対して+200万円前後のプレミアが乗っている。S208(2017年・450台限定、新車658万円)は中央値795万円、S207(2015年・400台限定、新車653万円)は569万円、タイプRA-R(2018年・500台限定、新車499万円)は582万円。
中でもS208の795万円は、新車価格を137万円上回る水準で、生産台数が極端に絞られたSTIコンプリートカーが、年式を重ねても新車超えで取引される構図が今月も継続している。STI Sport#(シャープ、2024年・500台限定)は中央値570万円。2026年4月に発表された6MT版STI Sport#(600台限定)が市場に出回り始めれば、ここにさらに新しい山ができる可能性が高い。
走行距離とコンディション
低走行プレミアムは存在する、しかしそれは単純な「km数の少なさ」ではなく、「km数の少なさ × 新しい年式」の掛け算で効いてくる。
走行距離ごとの価格感
0-1万km帯232件で中央値552万円、1-2万km帯295件で433万円、2-3万km帯302件で382万円、3-5万km帯503件で355万円、5-8万km帯525件で289万円、8-12万km帯459件で230万円、12万km超84件で198万円。距離が伸びるほど価格が落ちるのは当然として、0-1万km帯と1-2万km帯の差が119万円と大きい点に注目したい。「実質新車に近い個体」への対価が明確に存在する。
低走行 × 新しい年式の希少性
0-1万km × 2024年式は70件で中央値560万円、0-1万km × 2025年式は81件で565万円。ここがいま最も値付けが固いゾーンだ。一方で、0-1万km × 2020年式16件・中央値726万円という妙に高い数字も観測されている。これは年式の割に距離が極端に少ない希少個体(おそらくEJ20 Final Editionのようなコレクター保管車)が混ざっている影響で、サンプル数も限られるため参考値として見ておきたい。
修復歴と車検残の現実
修復歴データが取れた1,811件のうち、修復歴ありは76件(4.2%)、なしは1,735件(95.8%)。修復歴あり個体の中央値260万円に対し、なしは345万円で、価格差は85万円・割合にして約25%。サンプルは小さくないが、修復歴の程度はピンキリなので、ありの個体を検討するなら現車確認と修復箇所の説明が必須だ。
車検情報が取れた1,540件のうち、車検残12-18か月帯が244件で最も多い。残6-12か月帯182件、0-6か月帯128件と並び、「車検整備付き」相当の長残車検個体は全体の約3割と読める。
属性で見る供給の癖
トランスミッション別ではMT 1,260件・中央値350万円、AT 1,007件・中央値330万円で、MTがATを20万円上回る。WRXという車種の出自を考えれば順当だが、価格差が思ったほど開いていないのは、AT側にVBH世代の比較的新しい個体(CVTがATとして登録されているケースを含む)が多く混じっているためと推測される。なお、CVT明示の21件は中央値213万円だが、サンプルが少なめなので傾向として見る程度に留めたい。
カラー別では白系493件・中央値300万円が最多、続いて青系410件・378万円、銀灰系370件・345万円、黒系233件・287万円。WRブルーパールに代表される青系が、白・銀・黒よりも約30〜90万円高いのは、車種イメージカラーへのプレミアがそのまま残価に乗っている形だ。赤系44件・339万円、橙茶系17件・369万円、黄系10件・314万円と、希少色は件数こそ少ないが価格は底堅い。
地域別では愛知県433件・中央値361万円、埼玉県318件・333万円、大阪府195件・383万円の3強。北海道191件・312万円、千葉県184件・318万円が続く。神奈川県128件・408万円と東京都91件・395万円が単価で頭ひとつ抜けており、首都圏では同じ条件でも+50〜80万円覚悟が要りそうだ。逆に新潟県64件・213万円、群馬県53件・265万円と、地方では中央値が大きく下がる地域もある。
データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」
安い個体、高い個体。それぞれにどんな顔ぶれが並んでいるかを見ていく。
下位10%: 170万円以下に並ぶ個体
価格下位10%のカットオフは170万円。該当する371件の中央年式は2015年、中央走行距離は94,000km、修復歴ありの比率は6.5%。グレード構成は「不明」38.8%、2.0GT-S アイサイト36.7%、WRX STI 12.7%、2.0GT アイサイト10.5%。つまり下位10%帯の中心は「2015年式前後の2.0GTシリーズ(GT/GT-S)で走行距離10万km前後」ということになる。
ここが向いているのは、「とにかく初期費用を抑えてWRXに乗りたい、整備費は別枠で確保できる」読者だ。AWD+FA20ターボ300psの基本骨格は健在で、入口としては魅力的。ただし、VAG初期型は2.0L EJ系ではなくFA20直噴ターボの初期世代で、PCV系・点火系の経年劣化が10年を超えると顕在化しやすい。「安く買って整備に金をかける」覚悟がある層向けと割り切りたい。
上位10%: 538万円以上に並ぶ個体
上位10%のカットオフは538万円。該当する361件の中央年式は2024年、中央走行距離は10,000km、修復歴ありはわずか1.9%。グレード構成は「不明」45.7%、S210 14.4%、WRX STI タイプS 13.6%、WRX STI 12.5%、S207 4.4%、タイプRA-R 4.2%、STI Sport#(シャープ)2.2%、S208 2.2%。
注目したいのはS210単独で上位10%の14.4%(約52台)を占めている点で、500台限定の販売直後にもかかわらず、すでに本サービス集計だけで50台以上が中古市場に出回っていることになる。「抽選で当選 → 即流通」の動きが起きている強い示唆だ。S207・S208・タイプRA-R・STI Sport#を合計するとさらに+12.8%で、上位10%の3割近くが限定・特別仕様車という構成。ここを狙う読者は「乗って楽しむ」だけでなく「資産として持つ」視点を持っていることが多く、相場が崩れにくい層と読める。
本稿で描いた分布のどこを狙うかが決まったら、次は条件を絞って監視するフェーズになる。中央値18日で消える個体を見逃さないには、毎日の自動巡回が欠かせない。特に上位10%帯のS210やSTI Sport#のような希少個体は、掲載期間がさらに短い傾向にあり、人間が手動でチェックするのは現実的でない。
よくある質問(当サービス集計での回答)
Q1: WRXの中古相場はいくらですか?
当サービスが10サイトから集めた4,956件のうち価格が取れた3,609件で、中央値は325万円です。安めの4分の1ラインが226万円、高めの4分の1ラインが410万円なので、ボリュームゾーンは230〜410万円と覚えておくと感覚が掴みやすいでしょう。ただしWRXはグレード幅が非常に広く、2.0GT アイサイト(204万円)からS210(990万円)まで5倍近い開きがあるので、「グレードを決めてから相場を見る」のが鉄則です。
Q2: WRXの買い時はいつですか?
本集計の前月比では中央値が330万円→325万円と微減ですが、5月18日のS4新規受注終了発表を受けて、STI Sport R EXの中央値は396万円→407万円と反発しています。仮説として、「STIの名を冠した最後の市販モデル」というナラティブが固まれば、VBH世代の特にSTI Sport系は底堅さを増すと見られます。一方、VAGの2.0GT/GT-Sアイサイトや、年式の浅いVAB系STIの量販グレードは、登録10年が見えてきた個体から徐々に下押し圧力が出始めています。狙いがVBHなら早めに、VAGの量販グレードなら焦らずに、というのが読み筋です(推測込み)。
Q3: WRXのMTとATどちらが中古では多いですか?
本集計でトランスミッションが取れた個体では、MT 1,260件、AT 1,007件でMTが約25%多い構成です。中央価格はMT 350万円、AT 330万円で、MTのほうが20万円高い水準。VAB系STIが6MT専用、VBH世代がCVT(スバルパフォーマンストランスミッション)専用という構造が、そのままトランスミッション別の在庫構成にも反映されています。「6MTが欲しい」読者はVAB世代を、「最新装備が欲しい」読者はVBH世代を、と棲み分けが明確です。
Q4: WRXの走行距離は何kmまでが許容範囲ですか?
本集計の走行距離別中央価格は、0-1万km 552万円、1-2万km 433万円、3-5万km 355万円、5-8万km 289万円、8-12万km 230万円、12万km超198万円。価格と相談するなら3-8万km帯(中央値289〜355万円)が現実的なスイートスポットです。WRXは高性能ターボ+AWDでメカへの負荷が大きいので、距離よりも「前オーナーの整備履歴・サーキット使用歴の有無」のほうが重要。ブレーキローター・LSDオイル・クラッチ(MT)・CVT油温履歴(VBH)あたりは現車確認の必須項目です。
Q5: WRXで修復歴ありの個体はどれくらい安いですか?
修復歴データが取れた1,811件のうち、修復歴ありは76件(4.2%)。中央価格は修復歴なし345万円に対し、ありは260万円で、価格差は85万円・割合にして約25%です。スポーツセダンとしては妥当な値引き幅ですが、ありの76件は数が少ないので個別の修復箇所による振れが大きい点に注意。フレーム・骨格に至る修復か、軽微なリアバンパー周りかで実質的なリスクは段違いです。
Q6: VAB系STIの集計件数が前月から激減したのはなぜですか?
これは本サービス集計特有の質問ですが、結論から言うと実体としての流通激減ではなく、グレード判定ロジックの更新による表記の付け替えと読むのが妥当です。前月「STI(VAB ベース)」693件+「STI タイプS(VAB)」283件+「STI Sport アイサイト(VAG)」37件=1,013件が今月ゼロになる一方、新たに「WRX STI」727件+「WRX STI タイプS」366件+「STI Sport(初代VAG)」192件=1,285件が現れています。総数はむしろ増加しており、VAB世代の在庫が消えたわけではありません。中央価格もWRX STI 320万円・タイプS 420万円と、前月のVAB系STI 324万円・タイプS 406万円とほぼ整合します。
Q7: 狙いの条件でWRXの新着を毎日追うには?
当サービス(中古車ウォッチ)は、カババ・カーセンサー・グーネット・価格.com・車選びドットコム・ネクステージ・日産公式中古車・スバル公式中古車・トヨタ認定中古車・ヤフオクの10サイトを毎日自動巡回し、条件に合致する新着個体をLINEに即時通知します。「STI Sport R EX × 走行2万km未満 × 関東」のような複合条件も設定可能で、無料プランなら24時間遅延版で試せます。本稿で見た「掲載中央値18日」の流通速度、そしてS210やSTI Sport#のような希少個体の動きの速さを考えると、自動追跡は事実上必須と言える状況です。
2026年6月のハイライトと注意点
今月最大の発見は、5月18日のS4新規受注終了とほぼ同時に、本サービスのグレード判定ロジックが更新されたことで、データの見え方が大きく変わった点だ。前月との比較では「VAB系STI 693件→0件」「STI タイプS(VAB)283件→0件」が目を引くが、これは流通の消滅ではなく、より粒度の細かい現行ロジックでは「WRX STI」「WRX STI タイプS」へと統合・再分類されている結果。読み手としては「件数の前月比だけを見て早合点しない」姿勢が、当月レポートを読むうえでの最重要ポイントになる。
実体面では、STI Sport R EXの中央値が396万円→407万円へと反発、掲載から消えるまでの日数も中央値25日→18日へと短縮しており、受注終了アナウンスを受けた動きが定量的にも観測されている。次月以降は「在庫対応のみフェーズ」に入ったVBH世代がどう推移するか、S210のプレミアが新車超え水準(中央値990万円)を維持するか、6MT版STI Sport#の納車開始で上位5%帯にどんな新しい山ができるか、が継続観測のポイントとなる。
注意点として、グーネットはタイトル表記の特性上グレード判別ができない掲載が多く、本集計でも「不明」2,516件のうち相当数がグーネット由来。価格.comは他サイトとの重複掲載が含まれる構造的特性があり、ヤフオクの価格は開始価格・現在価格であって落札価格ではない。これらは中古車ウォッチの集計仕様であり、日本の中古車市場全体の動向を表すものではない点をご理解いただきたい。
本レポートは中古車ウォッチが自動収集した10サイト(カババ、カーセンサー、グーネット、価格.com、車選びドットコム、ネクステージ、日産公式中古車、スバル公式中古車、トヨタ認定中古車、ヤフオク)のスバルWRX掲載データに基づく集計です。日本全国の中古車市場全体の動向ではなく、上記10サイトに掲載されていた4,956件をベースとした分析であることをご理解ください。分析対象期間は2026-05-03〜2026-06-02の30日間。次回更新は約1か月後の予定です。
4,956台超のWRXから条件に合う1台を
特に S210, STI Sport R EX, VAB系STI(タイプS含む) は出物が出ると早く動きます。10サイトの新着を30分ごとにチェックして、LINEで即通知。
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過去のWRXに関する記事
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※ この記事のデータは中古車ウォッチがカババ・カーセンサー・グーネット・価格.com・車選びドットコム・ネクステージ・日産公式中古車・スバル公式中古車など10サイトを横断して収集した2026年6月3日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。