FCグレード中央値340万円、新車超えの最前線 | スズキ ジムニー 中古相場分析【2026年7月版】— 12322台集計

最終更新: | 12,322台・10サイトのデータに基づく

新車価格2,651,000円のクルマが、中古で340万円。しかも走行距離はほぼゼロ——。5ドアの「ジムニー ノマド」FCグレードのことだ。当サービスが2026年6月3日から7月3日までに10サイトから集めたジムニー12,322台のデータには、この「新車より高い中古」がずらりと並んでいた。本稿では、その異常な高止まりから、年式ごとの価格の断層、限定車のプレミアムまで、実データだけを頼りに読み解いていく。買うか迷っているあなたへ、数字で背中を押す購入ガイドだ。

📝 本稿の読み方

市場サマリー

掲載台数
12,322台
価格帯
18〜650万円
中央値
276万円
走行中央値
1.5万km

ジムニーの新着を見逃さない

今月の注目: ノマドFC・低走行2024〜2026年式, JC・XC, MT個体
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TL;DR / 今月の要点

🗞️ 今月のトピック

継続観測の価値を示す時事ネタとして1件。2026年2月5〜6日付で、スズキがジムニーに関するリコールを国土交通省へ届け出た(スズキ公式リコール情報)。詳細な不具合内容は本稿の調査では特定できていないが、ジムニー/シエラは過去にも低圧燃料ポンプのインペラ変形によるエンスト懸念でリコール対象となった経緯がある。中古で狙う際は、対象車両かどうか・対策済みかを販売店に確認しておきたい。なお本サービス集計では、こうしたリコール情報が価格分布に目立った影響を与えている様子は現時点で確認できない。

ジムニーの中古市場の輪郭(当サービス集計)

まずは全体像を掴もう。当サービスが10サイトから集めた12,322台は、いったいどんな顔ぶれなのか。数字を並べると、この車のいまが見えてくる。

集めた12,322台の内訳

総件数12,322台のうち、期間終了時点で掲載が続いていたのは9,092台。サイト別ではカーセンサー3,012台、グーネット3,011台、価格.com3,000台が大きな塊を作り、ネクステージ1,496台、ヤフオク1,000台が続く。スズキ公式中古車422台、カババ227台、トヨタ認定中古車97台、日産公式中古車56台と、規模はさまざまだ。グレードが判別できた比率は約73%で、残りは「不明」として扱っている。

価格はどこに集中しているか

全体の価格中央値は276万円。安めの4分の1が220万円、高めの4分の1が330万円で、平均は264万円だった。分布を見ると220万〜360万円の帯に山が集中し、特に320万〜360万円のゾーンに全体の4分の1近くが積み上がっている。これはノマドFCと新しい年式のシエラ系が押し上げているためだ。

一方で最安層(下位5%)は90万円、下位10%でも144万円。ここには90年代〜2000年代の3代目ジムニーがぶら下がる。上位5%は360万円で、こちらはノマドFCの独壇場だ。つまり、庶民派の道具として90万円台で買える古い個体と、新車3台分に迫らずとも新車価格を超える340万円台の最新5ドアが、同じ「ジムニー」の看板の下に同居している。この振れ幅こそがこの車の面白さでもある。

掲載開始・掲載終了の動き

掲載が消えるまでの日数は中央値で8日、早いものは4日、長くても16日ほど。1週間ちょっとで多くの個体が姿を消す、回転の速い顔ぶれだ。なお、新規掲載の流入量については観測期間の制約が大きく、この集計では参考扱いに留める。掲載が消える=売れた、とは限らない点にも注意したい(掲載データからは成約の有無まではわからない)。それでも「8日で消える」という速さは、狙う個体があるなら悠長に構えていられないことを示している。

年式ごとの相場と「価格の断層」

ジムニーには、はっきりとした価格の地層がある。2018年の完全刷新(4代目JB64/JB74)を境に、そして最新年式に向かって、価格は階段状に積み上がっていくのだ。

年式ごとの中央価格

当サービス集計の年式別中央価格を並べると、断層が一目で分かる。

年式 中央価格 中央走行距離
2018年 184万円 43,000km
2019年 210万円 44,000km
2020年 219万円 37,000km
2021年 213万円 33,000km
2022年 234万円 27,000km
2023年 239万円 18,000km
2024年 270万円 14,000km
2025年 325万円 4,000km
2026年 333万円 30km

2018年式184万円から2026年式333万円まで、8年で約150万円の差。特に2024年式(270万円)から2025年式(325万円)へ55万円のジャンプが目を引く。新車納期の長期化とノマド追加の影響が、新しい年式ほど濃く出ていると読める。

進化型マイナーチェンジの前後で何が起きたか

現行4代目は複数回の一部改良(いわゆる2型〜5型)を重ねてきた。グレード別の年式推移を追うと、その効き目が見える。たとえば軽のXCは、2018年式181万円、2021年式203万円、2024年式231万円、2026年式250万円と着実に上昇。シエラのJCも2018年式236万円から2024年式282万円、2026年式308万円へと上がっている。装備追加と価格改定が積み重なった結果が、そのまま中古の下支えになっている印象だ。

減価カーブから見える性格

注目したいのは、年式が古くなっても価格の落ち込みが緩やかな点。2018年式でも中央値184万円を保っており、7年落ちの軽自動車としては驚異的な高止まりだ。本格ラダーフレーム4WD軽という唯一無二のポジションと、新車が容易に手に入らない需給が、減価カーブを寝かせている。資産性の高さは、この車を「乗り潰す道具」であると同時に「値落ちしにくい選択」にしている。

グレード別の相場

ノマドFCの中央値340万円。同じジムニーでも、XCとは111万円違う。ボディサイズとグレードで、これほど価格が割れる車も珍しい。

主要グレードの顔ぶれ

当サービス集計の主要グレード別中央値を並べると、勢力図が見えてくる。

グレード 件数 中央価格 中央年式 中央走行距離
FC(ノマド) 3,102 340万円 2026 200km
XC(軽) 2,190 229万円 2024 16,000km
JC(シエラ) 2,156 280万円 2024 16,000km
JL(シエラ) 157 245万円 2021 28,000km
XL(軽) 425 192万円 2021 26,000km
ランドベンチャー 433 129万円 2015 69,000km
XG(軽) 205 138万円 2017 52,500km

件数トップはノマドFCの3,102台。5ドアの新型が、集計のグレード判別分でこれだけの掲載を占めているのは象徴的だ。次いで軽のXC(2,190台)、シエラのJC(2,156台)が続く。

グレード × 年式で見るMC効果

グレードと年式を重ね合わせると、改良の跡がくっきり出る。ノマドFCは2025年式・2026年式ともに中央値340万円で横ばい——つまり新しさによる差がほぼなく、需給で天井に張り付いている状態だ。対してJCは2022年式302万円という飛び値を挟みつつ、2023年式279万円、2024年式282万円、2026年式308万円と推移。XCは前述の通り年式に応じてじわじわ上がる、素直な右肩上がりを描く。

限定車・特別仕様車のプレミアム

3代目時代の特別仕様車は、いまや価格の対極にいる。ランドベンチャー(XGベースの人気特別仕様車)は433台で中央値129万円、中央年式2015年。クロスアドベンチャー(生誕40周年記念の性格を持つモデル)は226台で113万円、ワイルドウインド(アウトドア特化)は137台で62万円。いずれも旧世代ゆえの手頃さで、「安く本格クロカンを」という層に刺さる価格帯だ。

一方、現行の目玉であるノマドFCは新車価格が2,651,000円(5MT)〜2,750,000円(4AT)。それに対し中古中央値は340万円で、新車価格を60万〜75万円ほど上回っている。納期の長期化と一時的な出荷停止(2025年8月に国内出荷を一時停止)が、この「新車超え」を成立させている。すぐ欲しい人が、プレミアムを払ってでも掴みにいっている構図と推測できる(確証はないが、需給を見る限り自然な解釈だ)。

走行距離とコンディション

意外に思えるかもしれないが、走行1万km未満の個体が価格帯の頂点に立っている。当サービス集計で、走行距離と価格の関係を追ってみよう。

走行距離ごとの価格感

本集計の走行距離帯別中央価格は、きれいな階段を描く。0〜1万kmが320万円(中央年式2025年)、1〜2万kmが259万円、2〜3万kmが236万円、3〜5万kmが215万円、5〜8万kmが175万円、8〜12万kmが110万円、そして12万km以上は63万円。走るほど安くなるのは当然だが、0〜1万km帯が2,725台と最も多く積み上がっているのがこの車の特徴だ。低走行の新しい個体が主戦場になっている。

低走行 × 新しい年式の希少性

走行距離と年式を重ねると、プレミアムの正体が見える。走行0〜1万km×2025年式は1,098台で中央値327万円、同じく2026年式は1,148台で330万円。ほぼ新車の個体がこれだけ大量に、新車価格に迫る値で並んでいる。対して0〜1万km×2021年式は21台と少数ながら225万円で、低走行でも古めなら価格は落ち着く。「新しくて走っていない」が最強の価格条件だと数字が語っている。

修復歴と車検残の現実

修復歴データがある5,917台のうち、修復歴なしが5,824台で中央値270万円、修復歴ありが93台で中央値95万円。差は大きいが、修復歴ありのサンプルは93台と少なめなので、あくまで傾向として見る程度に留めたい。車検については、データがある5,435台のうち約38%が「車検整備付」や新規車検の状態。参考値として、車検残ありの個体(中央値291万円)は車検整備付/なし(232万円)より高く出ているが、これは車検表記の自動解析に基づく簡易比較で、出品者の属性とも絡むため断定はできない。

属性で見る供給の癖

トランスミッション別では、MTが1,698台で中央値215万円、ATが4,640台で中央値288万円。ATのほうが件数も多く、価格も73万円高い。もっともこれはグレード・年式との交絡が大きく、AT主体の新しいノマドFCが押し上げている面がある。純粋な変速機の価値差ではなく、「どんな個体にATが多いか」の反映と読むのが妥当だ。

色は当サービス集計で判別できた分を見ると、黒系1,591台・中央値298万円が最多かつ最高値。白系797台(279万円)、銀・灰系698台(235万円)、緑系657台(241万円)と続く。少数ながら赤系50台は332万円と高く、黄系85台は220万円。ジャングルグリーンやキネティックイエローといった人気色の存在感が、緑系・黄系の一定の玉数に表れている。

地域別の掲載数は、愛知県678台(中央値273万円)が最多。北海道599台(251万円)、千葉県382台(288万円)、大阪府347台(293万円)、福岡県323台(293万円)が続く。愛知・北海道に厚いのは、この車の実用需要と流通拠点の分布を映していると見える。

データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」

安い個体、高い個体。それぞれにどんな顔ぶれが並んでいるのか。当サービス集計の分布の両端を覗いてみよう。

下位10%: 144万円以下に並ぶ個体

価格の下位10%(1,105台)の顔ぶれは、中央年式2011年・中央走行9.4万km。グレード構成は不明が37.4%、ランドベンチャー22.4%、クロスアドベンチャー15.6%、ワイルドウインド8.5%、XG7.9%と、旧世代の特別仕様車が主役だ。修復歴ありの比率も8.5%とやや高め。安さと引き換えに年式・距離を受け入れられる人、あるいはカスタムベースや割り切った実用車として使う人に向くゾーンだ。「本格4WDを100万円台前半で」という現実的な選択肢がここにある。

上位10%: 349万円以上に並ぶ個体

対して上位10%(1,135台)は中央年式2026年・中央走行2,000km。グレードはノマドFCが62.3%を占め、不明28.5%、JC8.6%が続く。修復歴ありはわずか0.2%と、ほぼ無傷の最新個体群だ。ここは「待てない・妥協したくない」人のゾーン。新車納期を待つ代わりにプレミアムを払い、いますぐ最新の5ドアを手にしたい層に向いている。

本稿で描いた分布のどこを狙うかが決まったら、次は条件を絞って追いかけるフェーズに入る。ここまで見てきたとおり、良い個体は掲載から中央値8日で姿を消す。狙いのグレード・年式・走行距離が明確なほど、その一台が現れた瞬間に反応できるかどうかが勝負を分ける。毎日の自動巡回なしに、この回転の速さに人力で張り付き続けるのは現実的ではない。

分布の「どこ」を狙うかが定まれば、あとは出会いのタイミングだけ。そのタイミングを逃さない仕組みが要る、というのがデータからの自然な結論だ。

よくある質問(当サービス集計での回答)

Q1: ジムニーの中古相場はいくらですか? 当サービスが10サイトから集めた12,322台では、価格中央値は276万円でした。安めの4分の1が220万円、高めの4分の1が330万円。ただし90万円台の旧型から340万円のノマドFCまで幅が広く、狙うグレードで実感は大きく変わります。

Q2: ジムニーの買い時はいつですか? 本集計では、価格は新しい年式ほど高く、低走行ほど高いという素直な関係が出ています。予算重視なら3〜5万km・2021年式前後(中央値215万円前後)が装備と価格のバランス点。ただし掲載が消えるまでの中央値は8日と速いので、条件を決めたら「出たらすぐ動く」体制が現実的な買い時づくりになります。

Q3: ジムニーのMTとAT、どちらが中古では多いですか? 当サービスの集計では、判別できた分でATが4,640台、MTが1,698台とAT優勢です。中央価格もAT288万円に対しMT215万円ですが、これはAT主体の新しいノマドFCが価格を押し上げている影響が大きく、変速機だけの価値差とは言えません。

Q4: ジムニーの走行距離は何kmまでが許容範囲ですか? 本集計では価格の階段が、0〜1万km(320万円)、3〜5万km(215万円)、5〜8万km(175万円)、8〜12万km(110万円)と続きます。ラダーフレーム構造ゆえ下回りの防錆・足回りの状態が重要で、距離そのものより整備履歴とコンディション次第。距離が伸びた個体ほど下回り点検は必須です。

Q5: ジムニーで修復歴ありの個体はどれくらい安いですか? 当サービスの集計では、修復歴なし270万円に対し修復歴あり95万円と、数字上は大きな差が出ています。ただし修復歴ありは93台と少ないサンプルなので、参考程度に。安さの裏にある修復箇所と程度を、必ず現車で確認してください。

Q6: いま話題のノマド(5ドア)は中古でいくらしますか? 本集計では、ノマドのFCグレードは3,102台で中央値340万円。新車価格2,651,000円(5MT)を60万円以上上回る「新車超え」の状態です。中央走行200km・中央年式2026年とほぼ新車の個体が多く、上位10%の6割超をこのFCが占めています。すぐ欲しいならプレミアム覚悟、というのが現状です。

Q7: 狙いの条件でジムニーの新着を毎日追うには? 当サービス(中古車ウォッチ)は、カババ・カーセンサー・グーネット・価格.comなど10サイトを毎日自動巡回し、条件に合致する新着個体をLINEに即時通知します。「ノマドFC×走行1万km未満」「XC×2021年式×MT」のような複合条件も設定でき、無料プランなら24時間遅延版で試せます。本稿で見た「掲載中央値8日」の流通速度を考えると、自動追跡は事実上必須と言えます。

2026年7月のハイライトと注意点

今月のデータで最も特筆すべきは、やはりノマドFCの「新車超え」だ。中央値340万円は全グレード最高で、上位10%(349万円以上)の6割超を占めた。新車納期の長期化と2025年8月の国内出荷一時停止が、この異常な高止まりを支えていると推測できる(需給から見た自然な解釈で、確証はない)。

一方で読む際の注意点も押さえておきたい。ヤフオクの価格は開始価格・現在価格であり落札価格ではないこと、価格.comは他サイトと重複掲載の可能性があること、グーネットはグレード判別できない個体を「不明」として扱っていること。これらを踏まえると、グレード別の数字はあくまで判別できた分の傾向として読むのが正確だ。継続観測すれば、ノマドの出荷再開が価格分布にどう効くかも見えてくるはずだ。

本レポートは、中古車ウォッチが自動収集した10サイト(カババ, カーセンサー, グーネット, 価格.com, 車選びドットコム, ネクステージ, 日産公式中古車, スズキ公式中古車, トヨタ認定中古車, ヤフオク)の掲載データ12,322件(2026年6月3日〜7月3日)に基づく集計です。日本全国の中古車市場全体の動向ではありません。更新は月1回を予定しています。

12,322台超のジムニーから条件に合う1台を

特に ノマドFC・低走行2024〜2026年式, JC・XC, MT個体 は出物が出ると早く動きます。10サイトの新着を30分ごとにチェックして、LINEで即通知。
この月次レポートも毎月3日にLINEで届きます。

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※ この記事のデータは中古車ウォッチがカババ・カーセンサー・グーネット・価格.com・車選びドットコム・ネクステージ・日産公式中古車・スズキ公式中古車など10サイトを横断して収集した2026年7月4日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。