グレード表記が一本化、48台の中央値は3,336万円へ | フェラーリ F12ベルリネッタ 中古相場分析【2026年9月版】— 48台集計

最終更新: | 48台・4サイトのデータに基づく

自然吸気6.3リッターV12、740馬力。電動化の波が押し寄せる前に生まれた最後の世代のフェラーリが、いま中古でいくらなのか。当サービスが2026年8月10日〜9月9日にカババ・カーセンサー・グーネット・価格.comの4サイトから収集したF12ベルリネッタ48件を集計したところ、価格の中央値は3,336万円。前月の集計3,213万円から+3.8%の上昇で、5か月連続の右肩上がりだった。一方で掲載台数は着実に減っている。この数字の裏側を読み解いていきたい。

市場サマリー

掲載台数
48台
価格帯
230〜3874万円
中央値
3336万円
走行中央値
1.6万km

F12ベルリネッタの新着を見逃さない

今月の注目: 2013-2014年式・3,300万円以下, 走行1万km未満, F12tdfなど限定車の新着
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📝 本稿の読み方

TL;DR / 今月の要点

📊 今月の主要数値(当サービス集計)

今月のトップ3変化(前月比)

グレード表記が「F12berlinetta」から「F12ベルリネッタ」へ一本化(59件→0件/0件→48件)

前月の集計では59件すべてが「F12berlinetta」表記、今月は48件すべてが「F12ベルリネッタ」表記。数字だけ見れば片方が消えて片方が現れた形だが、これはグレード判定の表記統一によるもので、車両そのものが入れ替わったと断定はできない。判定精度の影響を含む可能性がある。中央値は3,213万円→3,336万円と連続しており、集計としては同じ母集団の続きと読むのが自然だ。

総件数は59件→48件(−18.6%)、掲載中も35件→32件へ

当サービスが収集した総件数は前月59件から今月48件へ、掲載中は35件から32件へ縮小した。掲載終了は16件→14件。新規の掲載開始は今回の期間で10件にとどまり、抜けた分を埋めきれていない。仮説として、価格中央値が5か月連続で上昇していることと供給の細りは同じコインの裏表と解釈できるが、確証はない(当サービスの収集範囲での話である点に注意)。

フェラーリ F12ベルリネッタ 中古市場の輪郭(当サービス集計)

まず全体像から。当サービスが4サイトから収集したF12ベルリネッタは48件、そのうち期間末時点で掲載が続いていたのは32件だった。内訳は価格.com 19件、カーセンサー 18件、グーネット 10件、カババ 1件。価格.comは価格比較サイトのため、他サイトと同じ車両が重複して載っている可能性がある点は差し引いて見たい。

価格の中心はかなり明確だ。集計の中央値は3,336万円、安めの4分の1が3,213万円、高めの4分の1が3,640万円。つまり収集した個体の半数は3,200万円台〜3,600万円台という、意外なほど狭いレンジに収まっている。価格帯を50万円刻みで見ると、3,300万〜3,350万円のゾーンだけで10台。48台のうち約2割がここに固まっている計算で、販売側が意識している「置きどころ」がはっきり見える。

最安層(下位5%)は2,850万円、最上層(上位5%)は3,874万円。上下の幅は1,000万円強で、7,000万円級の新車ハイパーカーが並ぶ世界にしては振れ幅が小さい。なお本集計には230万円という極端な1件が含まれており、これが平均値(3,279万円)を中央値より下に引っ張っている。分布としては左側に長い裾を引いた形で、この1件は通常の完成車としての値付けとは考えにくい。以降の分析では例外として扱う。

動きの面では、今回の期間で新たに掲載が始まったのが10件、掲載が終わったのが16件。掲載中の在庫は5月時点の83件から32件まで減ってきた。掲載終了は必ずしも売買成立を意味しないが、選べる母数が細っているのは確かだ。

年式別の相場と世代の断層

面白いのは、F12ベルリネッタには機構的なフルモデルチェンジも大きな改良も存在しないのに、年式で価格がきれいに階段状になっていることだ。2014年の価格改定は消費税率の変更に伴うもので、中身は変わっていない。それでも当サービスの集計では、年式ごとに数百万円の段差が現れている。

年式 台数 価格中央値 走行距離中央値
2013年 9台 3,323万円 17,000km
2014年 12台 3,349万円 10,500km
2015年 5台 3,400万円 21,000km
2016年 5台 3,874万円 10,000km
2017年 2台 参考値のため非表示 360km

(各年式ともサンプルは少なめなので、傾向として見る程度に留めたい)

2013年式から2015年式までは3,323万円→3,349万円→3,400万円と、わずか77万円の中でほぼ横並び。ところが2016年式で3,874万円へ跳ね上がる。2013年式との差は551万円、率にして約16.6%の上乗せだ。F12ベルリネッタは2017年に生産を終え、後継の812スーパーファストへバトンを渡している。推測だが、最終期の個体が「最後のNA V12ベルリネッタ」として別枠の評価を受けている可能性がある(確証はない)。走行距離中央値が2016年式で10,000km、2017年式に至っては360kmという数字も、この層が実用車ではなく保存対象として扱われていることを示唆する。

前月との比較でも年式ごとの動きは対照的だった。2013年式は3,067万円→3,323万円と256万円の上昇、2016年式は3,698万円→3,874万円と176万円の上昇。一方で2015年式だけが3,495万円→3,400万円と95万円下がっている。ただし2015年式は今月5台、前月8台と母数が小さく、個体の入れ替わりだけで簡単に動く水準だ。断定的な値下がり判断は避けたい。

本集計で狙い目に見えるのは2014年式だ。12台と今回もっとも数が多く、中央値3,349万円、走行距離中央値10,500km。2013年式とほぼ同じ価格帯でありながら距離が6,500km短い。年式で予算を切るより、年式と距離の組み合わせで探したほうが得をする——今回の数字はそう読める。

グレード別の値付け

グレード分析、と書きたいところだが、今回の集計にはひとつの発見がある。当サービスが収集した48件は、100%が標準の「F12ベルリネッタ」だった。グレード判定率も100%で、不明扱いはゼロ。つまり4サイトの範囲では、限定モデルが1台も出てこなかったということだ。

車種プロフィールに示されているとおり、F12にはハイパフォーマンス版のF12tdf(799台限定、新車価格5,230万円)、北米60周年記念のF60アメリカ(10台)、タルガトップのF12 TRS(3台)、ワンオフのSP3JCといった特別な派生が存在する。とくにF12tdfは中古で1億円超の取引例が報じられるモデルだが、今回の48件には含まれていない。逆に言えば、これらが1台でも掲載された月は、当集計の中央値も上位ラインも一気に別の景色になる。監視という観点では、そこが最大の見どころになる。

標準グレードの位置づけを新車価格と重ねてみよう。F12ベルリネッタの当時の新車価格は約3,590万〜3,799.1万円。これに対し本集計の中央値は3,336万円だから、残価率にしておよそ88〜93%。デビューから14年、生産終了から9年が経った車が、当時の値札の9割前後を保っている計算になる。国産スポーツの感覚で言えば異常値だが、自然吸気V12という「もう作られない構成」を持つ以上、この水準は説得力がある。

さらに注目したいのは上位ラインだ。集計の最高値は3,874万円で、これは新車価格の上限3,799.1万円を上回っている。つまり収集した個体の一部は、当時の新車価格より高い値札が付いている状態だ。上位5%のラインも同じ3,874万円で、上限側が一点に張り付いているのは、この価格帯に複数の個体が並んでいることを意味する。

もうひとつ、グレードが単一だからこそ効いてくるのが装備差だ。F12はテーラーメイドの個別オーダーが充実したモデルで、カーボンパッケージや内装仕様、フロントリフター、社外可変マフラーやダウンサスの有無まで個体差が大きい。同じ「F12ベルリネッタ」という表記の中に数百万円分の装備差が隠れているので、価格だけを横並びにして高い安いを判断するのは危うい。本集計の中央値3,336万円は、あくまで出発点の物差しとして使うのが正しい。

走行距離とコンディションでみる価格

走行距離の分析で、今回いちばん目を引いたのはここだ。当サービスが収集したデータでは、走行1万km未満(10台)の中央値が3,756万円、1〜2万km(17台)が3,300万円、そして2〜3万km(6台)が3,362万円。距離が伸びているはずの2〜3万km帯のほうが、1〜2万km帯より62万円高いという逆転が起きている。

からくりは年式との重ね合わせで見えてくる。1〜2万km帯の中身は2014年式が8台(中央値3,300万円)と多く、そこに2013年式6台(3,626万円)が混ざる構成。一方2〜3万km帯は2013年式3台(3,322万円)と2015年式3台(3,400万円)で構成されている。要するに距離が価格を決めているというより、装備や年式、そして出品者の性格が価格を決めていて、距離帯の中央値がその影響を受けている——というのが素直な読み方だろう。いずれの距離帯もサンプルは少なめなので、傾向として押さえる程度に留めたい。

それでも低走行プレミアムは明確に存在する。1万km未満の3,756万円と1〜2万kmの3,300万円の差は456万円。年式中央値はそれぞれ2015年、2014年とほぼ隣接しているから、この差の多くは距離そのものに払われていると見てよさそうだ。全48台の走行距離中央値は16,000km。生産終了から9年が経ってこの数字なら、年間平均で2,000km行くか行かないか。多くの個体が「乗られていない」ことがわかる。

コンディション面では、走行距離データがある33台のうち修復歴ありは0台。すべて修復歴なしという結果で、その中央値は3,400万円だった。車検については、記載を読み取れた31台のうち車検残ありが19台で中央値3,520万円、車検整備付または残なしが12台で3,323万円。差は5.9%だが、これは掲載文の自動解析による参考値であり、出品者の性格(正規ディーラー系か専門店か)とも絡む。数字を鵜呑みにせず、整備記録の実物を見る前提で捉えたい。

属性別の供給 — MT/AT・色・地域・修復歴

属性別に見ると、データの読み方そのものが試される数字がいくつか出てきた。まずミッションだ。当サービスの集計ではMT表記が11台(中央値3,375万円)、AT表記が27台(3,349万円)、不明が10台(2,850万円)。ただしF12ベルリネッタは7速デュアルクラッチのみの設定で、機械式MTは存在しない。つまりMT表記は掲載側の記載方法に由来する分類と見るのが妥当で、価格差26万円に意味を読み取るべきではない。こうした「データの癖」を知っておくことも、相場を追ううえでは重要だ。不明グループの中央値が2,850万円と低いのは、情報量の少ない掲載に安値が集まりやすいという構造の反映と推測される(確証はない)。

ボディカラーは面白い。色を判別できた個体のうち「その他」(ロッソ系など多色が混在)が25台で中央値3,349万円、白系が7台で3,712万円。白系が363万円高い格好だが、7台は少数サンプルなので、傾向として見る程度に。車種プロフィールにあるとおり定番はロッソ系で、グレーやブルーの希少色は玄人受けが良いとされる。今回の集計ではその希少色が「その他」に丸め込まれてしまっている点は、見ておくべき限界だ。

地域分布は西高東低の様相を見せた。大阪府10台(中央値3,400万円)、愛知県7台(3,349万円)、埼玉県4台(3,712万円)、京都府・大分県・東京都が各3台、長野県2台。上位2県で48台のうち17台、およそ35%を占める。埼玉県の3,712万円は4台の少数参考値ながら、高値個体が集まっている点は覚えておきたい。なお京都府の中央値が230万円と表示されているのは前述の極端な1件によるもので、実勢を示す数字ではない。

そして修復歴。データがある33台は全て「なし」で、修復歴ありは0台。この価格帯の車として当然といえば当然だが、逆に言えば「修復歴あり」が1台でも出てきたら、それは相当な理由がある個体ということになる。

データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」

では、どこが買い場でどこがプレミアムなのか。当サービスの集計から、価格帯の両端を切り出してみたい。

下位10%のラインは2,850万円。ここに入る4台は、年式中央値2013年、走行距離中央値16,000km、修復歴ありは0台。少数の参考値ではあるが、顔ぶれは「初期型・平均的な距離・書類上のトラブルなし」というごく真っ当な個体像だ。集計の中央値3,336万円との差はおよそ486万円。同じ740馬力のNA V12が500万円近く安く手に入るなら、年式にこだわらない読者にとってはここが現実的な入り口になる。ただし価格が安い個体ほど装備が簡素だったり、整備記録の空白があったりする可能性はある。実車確認の重要性は、むしろこの帯域でこそ上がる。

上位10%のラインは3,800万円。ここに入る4台は年式中央値2016年、走行距離中央値5,500km。生産末期・極低走行という、コレクション性を最優先した層だ。上限は3,874万円で、当時の新車価格上限3,799.1万円を超えている。この帯を狙うのは「乗る」よりも「持つ」目的の読者で、将来的な希少性——自然吸気V12フラッグシップという構成がもう二度と作られない可能性——に賭ける買い方になる。

中間層、つまり3,300万円台に固まった10台前後は、装備と距離のバランスで選べる激戦区だ。ここは同じ価格でも中身の差が最も大きいゾーンで、テーラーメイド装備の有無が実質的な価値を左右する。

そして最後に、時間の話をしたい。当サービスの集計では、掲載が終わるまでの日数は中央値39日。半数は40日足らずで一覧から消えている計算だ。早いものは10日で姿を消す。掲載中の在庫は5月の83件から今月32件まで減り、今回の期間に新しく掲載が始まったのはわずか10件。母数が細く、入れ替わりが40日弱で進む集計状況では、週末にサイトを見て回るやり方では確実に取りこぼす。4サイトを毎日自動で見に行く仕組みが、この車種では実務的に必要になる。

よくある質問(当サービス集計での回答)

Q1. F12ベルリネッタの中古相場はいくらですか?

当サービスが4サイトから収集した48件では、価格の中央値は3,336万円でした。半数が3,213万円〜3,640万円のレンジに入り、最安層は2,850万円、最上層は3,874万円。これは当サービスの収集範囲での集計であり、国内で流通する全個体を網羅したものではありません。

Q2. いまは買い時ですか?

当サービスの集計では、価格中央値は2026年5月の3,135万円から9月の3,336万円へ+6.4%上昇し、5か月連続で上向いています。同時に掲載中の件数は83件→32件へ減少。数字だけを見れば、待つほど選択肢が減り価格が上がる流れが続いています。ただしこれは本集計の範囲での観測であり、将来の値動きを保証するものではありません。

Q3. 狙い目の年式はどこですか?

当サービスの集計では2014年式が12台と最も多く、中央値3,349万円、走行距離中央値10,500km。2013年式(3,323万円・17,000km)とほぼ同価格で距離が短いぶん、台数と条件のバランスが良く見えます。一方2016年式は3,874万円と551万円高く、生産末期の個体は別格の値付けです(各年式ともサンプルは少なめなので傾向として捉えてください)。

Q4. 走行距離はどこまで許容できますか?

当サービスの集計では48台の走行距離中央値は16,000kmで、2〜3万km帯(6台)でも中央値3,362万円と大きくは崩れていません。1万km未満(10台)は3,756万円と456万円高く、低走行にははっきり上乗せが乗ります。距離よりも整備記録とテーラーメイド装備の内容が価格を左右する構造に見えます。

Q5. グレードによる価格差はありますか?

当サービスが収集した48件は100%が標準のF12ベルリネッタで、F12tdf(799台限定・新車5,230万円)などの限定車は今回1台も含まれていませんでした。したがって今回の価格差はグレードではなく、年式・走行距離・装備・出品者の性格によるものです。限定車が掲載された月は集計の姿が大きく変わる点に注意してください。

Q6. 集計に230万円という個体があるのはなぜですか?

当サービスの集計には最安値230万円の1件が含まれており、これが平均値3,279万円を中央値3,336万円より下に引っ張っています。この価格帯は完成車としての値付けとは考えにくく、掲載内容の特殊事情によるものと見られます(内容の確定はできていません)。本記事では例外として扱い、中央値ベースで分析しています。

Q7. 狙いの条件でF12ベルリネッタの新着を毎日追うには?

当サービスの集計はLINEで使える「中古車ウォッチ」の実稼働データから作られています。LINEで友だち追加して車種名を送るだけで、カババ・カーセンサー・グーネット・価格.comの4サイトを毎日自動巡回し、新着・価格変動・掲載終了を通知します。年式・価格帯・走行距離・地域などの複合条件で絞り込み可能。無料プラン(24時間遅延・1車種)があり、リアルタイム通知やAI分析は月額780円からです。

2026年9月のハイライトと注意点

今月の集計で最も象徴的なのは、価格と供給が逆方向に動いていることだ。当サービスが収集したF12ベルリネッタの価格中央値は前月3,213万円から3,336万円へ+3.8%上昇し、安めの4分の1も3,061万円→3,213万円へ+5.0%上がった。価格帯の下側から押し上げられている形で、単なる高値個体の混入では説明しにくい。一方で掲載中の件数は5月の83件から32件まで減少している。

ただし読み方には注意が必要だ。本集計には価格比較サイト経由で他サイトと重複掲載されている車両が含まれる可能性があり、掲載件数がそのまま実在台数を意味するわけではない。また掲載が終わったことは売買成立を示すものではなく、出品取り下げや再掲載も含まれる。この2点を差し引いても、選べる母数が細っている方向性は変わらない、というのが今月の見立てだ。

本レポートは、中古車ウォッチが 4サイト(カババ, カーセンサー, グーネット, 価格.com)から自動収集した掲載データ 48台(2026-08-10 〜 2026-09-09)を集計した分析です。日本の中古車市場全体の動向を示すものではなく、掲載データからは売買の成約は分かりません。購入判断は必ず現車確認と販売店への確認のうえで行ってください。次回の更新は来月初旬を予定しています。

48台超のF12ベルリネッタから条件に合う1台を

特に 2013-2014年式・3,300万円以下, 走行1万km未満, F12tdfなど限定車の新着 は出物が出ると早く動きます。4サイトの新着を30分ごとにチェックして、LINEで即通知。
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※ この記事のデータは中古車ウォッチがカババ・カーセンサー・グーネット・価格.comを横断して収集した2026年9月10日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。