R35後期の低走行がプレミアム化 | 日産GT-R 中古相場分析【2026年7月版】— 1152台集計

最終更新: | 1,152台・7サイトのデータに基づく

同じGT-Rでも、価格帯は最安80万円台から最上6000万円超まで──実に80倍近くに広がっている。当サービスが2026年6月3日から7月3日までの1か月間で7サイトから集めた1152台のデータを開くと、「一台のクルマ」という言葉ではくくれない、いくつもの層が浮かび上がってきた。今回とくに目を引くのは、走行距離が短い後期の個体に人気とプレミアムが集中している構図だ。数字で、その地層を掘っていこう。

📝 本稿の読み方

市場サマリー

掲載台数
1,152台
価格帯
80〜6334万円
中央値
1619万円
走行中央値
1.3万km

GT-Rの新着を見逃さない

今月の注目: 2020年式以降の低走行, 白系・銀系の後期型, 2万km未満のMT個体
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TL;DR / 今月の要点

今月のトップ3変化(前月比)

前月(2026年5月3日〜6月2日)と今月を並べると、件数と価格の両方でいくつか動きがある。ただし今月はデータの見え方に注意が必要な点があるので、順に整理したい。

グレード集計の見え方に大きな変動

前月比で最もインパクトの大きい数字が、グレード「不明」の件数変化だ。前月35件から今月1152件へと大きく増えている。ただしこれはグレード判定精度の影響を含む可能性が高い。今月は全車両をグレード「不明」として集計しているため、実際にグレード構成が変わったわけではなく、集計上の見え方が変わったと読むのが妥当だ。市場変化として語るべき数字ではない、というのが編集部の見立てである。同様に、Premium editionやNISMOなど個別グレードの掲載数が前月から今月にかけて減少して見えるが、これも同じデータ品質の影響によるもので、「流通から消えた」といった断定はできない。

2013年式の中央価格が+58万円

年式別で見ると、2013年式の中央価格が前月1035万円から今月1093万円へと+58万円(+5.6%の上昇)。サンプルは前月21件・今月25件と少なめなので、傾向として見る程度に留めたいが、10年落ちのR35でも底堅さがうかがえる動きだ。

2016年式の中央価格が+52万円

同じく2016年式が前月1498万円から今月1550万円へと+52万円(+3.5%の上昇)。こちらは今月69件と比較的サンプルが厚い。年式断層のちょうど境目にあたる2016年式が上振れしているのは、後期型への需要の一端と読めるかもしれない(確証なし)。

GT-Rの中古市場の輪郭(当サービス集計)

一台80万円から6000万円超まで。GT-Rという名前が指し示す価格の幅は、他のスポーツカーではなかなか見ない広さだ。本集計の1152台を、まずは全体の姿から眺めてみよう。

集めた1152台の内訳

当サービスが今回集めたのは、7サイト合計で延べ1152件。うち掲載中(アクティブ)は747件だ。サイト別に見ると、カーセンサーが396件と最多で、価格.comが317件、グーネットが247件と続く。ヤフオク86件、カババ82件、日産公式中古車21件、車選びドットコム3件という内訳になっている。価格.comは他サイトとの重複掲載があり得る点は、頭の片隅に置いておきたい。

年式や走行距離の情報がそろっている割合はサイトによって差があり、価格情報が取れたのは全体の約75%。年式データの半分強はカーセンサー由来だ。

価格はどこに集中しているか

価格情報が取れた860件で見ると、中央値は1619万円。安めの4分の1が1302万円、高めの4分の1が2269万円で、この価格帯にボリュームゾーンがある。最安層(下位5%)は899万円、最上層(上位5%)は4128万円。平均は1927万円と中央値より高く、これは一部の高額個体が全体を引き上げているためだ。分布は高値側に長い裾を引いている。

分布の山を細かく見ると、1400万〜1600万円のレンジに151台と最も多く積み上がっている。次いで800万〜1000万円に98台、2200万〜2400万円に91台。つまり「1500万円前後の中核」「1000万円弱の割安層」「2300万円前後の高年式層」という三つの峰が見えてくる。最上部には6000万円超が3台あり、これは庶民車なら十数台分に相当する価格帯だ。

掲載開始・掲載終了の動き

掲載から消えるまでの日数(中央値)は25日。前月の20日から5日延びた。安い個体・状態の良い個体ほど早く動く傾向が読み取れる。掲載終了までの日数は、安めの4分の1で10日、高めの4分の1で35日というレンジだ。なお、掲載が終了したからといって売買が成立したとは限らず、出品取り下げや掲載先の切り替えも含まれる点には注意したい。

年式ごとの相場と「価格の断層」

GT-Rには、はっきりとした価格の断層がある。2015年式と2016年式の間に、まるで地層のずれのような一段の跳ね上がりが存在するのだ。ここが、R35の中古相場を理解する最大のカギになる。

年式ごとの中央価格

年式 中央価格 走行距離の目安 サンプル数
2008 950万円 41,000km 40(傾向として)
2010 896万円 40,000km 20(傾向として)
2013 1093万円 38,000km 25(傾向として)
2015 1190万円 42,500km 26(傾向として)
2016 1550万円 16,000km 69
2017 1496万円 24,000km 56
2019 1624万円 9,000km 46(傾向として)
2020 1705万円 15,000km 38(傾向として)
2023 2212万円 2,000km 51
2025 2260万円 136km 118

※サンプルが少なめの年式は傾向として見る程度に。

世代ごとの変化

2015年式(1190万円)から2016年式(1550万円)への跳躍は、およそ360万円。これがGT-R最大の価格断層だ。デビュー初期の2008〜2010年式は900万円台で安定しており、10年落ちでも1000万円を割らない底堅さがある。一方、2016年式以降は1500万円台へと明確に一段上がり、2020年式で1705万円、2023年式以降は2200万円超へと駆け上がっていく。

走行距離を重ねて見ると面白い。2016年式の走行距離の目安が16,000kmと、直前の2015年式(42,500km)に比べて一気に短い。つまり2016年式以降は「新しくて乗られていない個体」が中心で、これが価格を押し上げていると読める。

減価カーブから見える性格

GT-Rの減価は、一般的な量販車のようになだらかに下がり続けるカーブではない。むしろ、ある年式で下げ止まり、そこから先はほぼ横ばい、というのが実態に近い。初期型が10年以上を経ても900万円台を維持しているのは、GT-Rが「消費される道具」ではなく「保有される対象」として扱われている証左と見える。仮説として、生産終了が近づくにつれて後期型・低走行個体の希少性が意識され、新しい年式ほどプレミアムが乗りやすくなっている、という背景が考えられる。

グレード別の相場

本来なら、ここで「Premium edition」「NISMO」「Track edition」といったグレードごとの相場を並べたいところだ。しかし今月のデータには、グレードを語るうえで避けて通れない事情がある。

主要グレードの顔ぶれ

グレード 中央価格 走行距離の目安 サンプル数
不明(全車両) 1619万円 13,000km 1152

今月の集計では、このモデルのグレード判定ルールが未整備のため、全1152台を「不明」として扱っている。したがって、グレード別の中央値を細かく比較することは今回のデータではできない。この点は、次回以降のデータ整備で改善していきたい課題だ。

グレード × 年式で見る効果

グレード単位での分解ができない代わりに、年式と価格の重ね合わせから傾向を拾うことはできる。前述のとおり、2016年式で1550万円、2020年式で1705万円、2023年式以降で2200万円超という段差がある。この段差の一部は、後期型に上位グレードや特別仕様車が多く含まれていることの反映とも考えられる(グレード分解ができないため確証はない)。

限定車・特別仕様車のプレミアム

グレード分解ができない今回のデータでも、高年式・高額帯の存在は数字にはっきり出ている。2021年式の中央価格は3244万円、2022年式は3378万円と、他の年式から突出している。これらの帯には特別仕様車・限定車が含まれている可能性が高い。参考までに、価格分布の上位には4000万〜4800万円のゾーンに合計50台超が積み上がっており、6000万円超も3台。新車価格が1000万円台から始まるモデルであることを考えると、上位個体は新車の3〜4台分という価格に達している計算になる。

走行距離とコンディション

意外に思われるかもしれないが、GT-Rでは走行1万km未満の個体のほうが、1〜2万km帯より明確に高い。距離が短いほど高い──当たり前のようで、金額の差が大きいのがこのクルマの特徴だ。

走行距離ごとの価格感

走行距離帯ごとの中央価格を並べると、0〜1万kmが2260万円、1〜2万kmが1587万円、2〜3万kmが1480万円、3〜5万kmが1355万円、5〜8万kmが995万円、8〜12万kmが899万円(傾向として)。1万km未満とそれ以上で700万円近い差がつく。この0〜1万km帯には301台と最も多くの個体が集まっており、年式の目安も2024年と新しい。

低走行 × 新しい年式の希少性

走行距離と年式を重ねると、プレミアムの正体が見えてくる。走行1万km未満×2021年式の中央値は3975万円、同×2022年式は3378万円。ほぼ新車状態の高年式個体が、突出した価格帯を形成している。一方、走行1万km未満でも2016年式なら1593万円、2019年式なら1738万円と、年式が下がれば価格も落ち着く。「新しくて距離が短い」という二条件がそろって初めて、価格が跳ね上がる構図だ。

修復歴と車検残の現実

修復歴の情報が取れた548件のうち、修復歴ありはわずか4件。サンプルが極端に少ないため参考値だが、修復歴あり4件の中央価格は876件、なし544件の中央価格は1619万円で、数字上は大きな差が出ている。ただし修復歴あり側は年式・距離の偏りも大きいため、この差をそのまま「修復歴による値引き」とは読めない。

車検については、情報が取れた431件のうち車検残がある個体が中心で、車検が切れている/整備付きの個体は少数派。参考値として、車検残ありの中央価格1890万円に対し、車検整備付/なしは1530万円と、車検残あり側が23.5%高い。ただしこれは車検表記の自動解析に基づく簡易比較で、出品者の属性とも絡むため、断定はできない。

属性で見る供給の癖

トランスミッションで見ると、当サービスが集めたデータではMT(マニュアル)が346件で中央価格1650万円、AT(オートマチック)が314件で1601万円。GT-Rはもともと2ペダルのデュアルクラッチが主流のモデルだが、今回のデータではMTとATが拮抗している。ただしグレード表記から機械的に判定した数字で、不明が492件と半数近くを占めるため、比率そのものは目安として捉えたい。価格差は約50万円で、MTがやや高い傾向にあるようだ。

色で見ると、白系が196件と最も多く中央価格1705万円。黒系が87件で1499万円、銀・灰系が82件で2228万円と続く。銀・灰系が突出して高いのは、特別仕様車や高年式個体に多い色が含まれているためと推測できるが、確証はない。数は少ないものの「その他」の色(20件・2779万円)が飛び抜けて高いのも、希少カラーの個体が混じっている可能性がある。

地域別では、群馬県が87件で中央価格1598万円、埼玉県が86件で1438万円、東京都が83件で2200万円と続く。神奈川県は53件ながら中央価格2372万円と最も高く、大阪府(45件・1955万円)とあわせて、都市圏に高額個体が集まる傾向がうかがえる。関東圏、とくに北関東の掲載が厚いのが本集計の特徴だ。

データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」

安い個体、高い個体。それぞれにどんな顔ぶれが並んでいるのか。同じGT-Rでも、この二つの端では別のクルマのような性格を持っている。

下位10%: 968万円以下に並ぶ個体

価格が下位10%にあたる968万円以下には90台。この層の年式の目安は2010年、走行距離の目安は64,000kmで、修復歴ありの比率は7.4%。つまり「初期型R35で、それなりに距離を走った個体」が中心だ。GT-Rの走りと所有感を1000万円を切る予算で手に入れたい人には、まさに狙い目のゾーンと言える。ただし、後述の維持費や消耗品の状態は年式なりの覚悟が必要になる。

上位10%: 2910万円以上に並ぶ個体

対して上位10%は2910万円以上、89台。年式の目安は2023年、走行距離の目安はわずか1,000kmで、修復歴ありは0%。ほぼ新車状態の後期・高年式個体だ。この層は投資対象・コレクション対象としての性格が強く、値落ちを心配せず「所有すること」に価値を置く人に向いている。

分布のどこを狙うか決まったら

ここまでで、GT-Rの価格分布のどこに、どんな個体が並ぶかが見えてきたはずだ。1000万円弱の初期型を狙うのか、1500万円台の後期型か、それとも2000万円超のほぼ新車か──方向が決まったら、次は条件を絞って新着を追うフェーズになる。前述のとおり、掲載から消えるまでは中央値25日、安めの4分の1では10日。良い個体は掲載されてから2週間も待ってくれないことも珍しくない。狙いの一台を見逃さないには、毎日の自動巡回が欠かせない、というのがデータからの必然だ。

よくある質問(当サービス集計での回答)

Q1: GT-Rの中古相場はいくらですか? 当サービスが7サイトから集めた1152台では、価格の中央値は1619万円です。安めの4分の1が1302万円、高めの4分の1が2269万円なので、この価格帯に多くの個体が集まっています。初期型なら1000万円弱、後期の低走行なら2000万円超と、年式と距離で大きく変わります。

Q2: GT-Rの買い時はいつですか? 本集計では価格の中央値は前月1644万円から今月1619万円とほぼ横ばいで、急な値動きは見られません。年式による価格断層が明確なので、「いつ買うか」よりも「どの年式・どの距離帯を狙うか」を先に決めるほうが賢明です。掲載から消えるまでの中央値は25日と短めなので、狙いが定まったら動きは速めに。

Q3: GT-RのMTとAT, どちらが中古では多いですか? 本集計では、グレード表記から判定できた範囲でMTが346件、ATが314件とほぼ拮抗しています。中央価格はMTが1650万円、ATが1601万円で、MTがやや高い傾向です。ただし判定できなかった個体が492件あるため、比率は目安として見てください。

Q4: GT-Rの走行距離は何kmまでが許容範囲ですか? 当サービスの集計では、走行1万km未満の中央価格が2260万円、5〜8万kmで995万円と、距離によって価格が大きく変わります。予算を抑えるなら3〜5万km帯(中央価格1355万円)が現実的なバランスゾーン。ただしGT-Rは消耗品コストが高いモデルなので、距離が伸びた個体は整備履歴の確認が重要です。

Q5: GT-Rで修復歴ありの個体はどれくらい安いですか? 本集計では修復歴ありがわずか4件と極端に少なく、参考値の域を出ません。数字上は修復歴なし(1619万円)に対し修復歴あり(876万円)と大きな差が出ていますが、これは年式や距離の偏りも含んだ結果で、修復歴だけの影響とは言えません。実車では修復箇所の程度を必ず確認してください。

Q6: GT-Rの低走行・高年式の個体はなぜこんなに高いのですか? 当サービスの集計では、走行1万km未満×2021年式の中央値が3975万円、2022年式が3378万円と突出しています。ほぼ新車状態の後期・高年式個体に需要が集中しているためと考えられます(背景要因の推測)。上位10%は2910万円以上で、年式の目安2023年・走行1,000km前後という顔ぶれです。

Q7: 狙いの条件でGT-Rの新着を毎日追うには? 当サービス(中古車ウォッチ)は、カババ、カーセンサー、グーネット、価格.comなど7サイトを毎日自動巡回し、条件に合致する新着個体をLINEに即時通知します。「2020年式以降×走行1万km未満」のような複合条件も設定でき、無料プランなら24時間遅延版で試せます。本稿で見た掲載中央値25日という流通速度を考えると、自動追跡は事実上必須と言えます。

2026年7月のハイライトと注意点

今月最も特筆すべきは、低走行×新しい年式へのプレミアム集中がデータに明確に出ている点だ。走行1万km未満の中央価格2260万円は、1〜2万km帯の1587万円を大きく上回り、上位10%(2910万円以上)は年式の目安2023年・走行1,000km前後のほぼ新車状態が占める。前月との比較では、価格の中央値は1644万円から1619万円へとほぼ横ばい(−1.5%)で、相場全体は落ち着いている。

注意点として、今月は全車両をグレード「不明」として集計しているため、グレード別の細かい比較ができない。前月比のグレード別件数変化も、この集計上の事情の影響を含むので、市場変化とは切り分けて読んでほしい。また、ヤフオクの価格は落札価格ではなく開始価格・現在価格である点、価格.comは他サイトとの重複掲載があり得る点も、数字を読むうえで押さえておきたい。継続して観測すれば、年式断層や低走行プレミアムがどう動くかがより鮮明になってくるはずだ。

本レポートは中古車ウォッチが自動収集した、カババ・カーセンサー・グーネット・価格.com・車選びドットコム・日産公式中古車・ヤフオクの7サイトの掲載データに基づく集計です。日本全国の中古車市場全体の動向ではありません。分析対象期間は2026年6月3日〜7月3日、対象台数は1152件です。本レポートは月1回の更新を予定しています。

1,152台超のGT-Rから条件に合う1台を

特に 2020年式以降の低走行, 白系・銀系の後期型, 2万km未満のMT個体 は出物が出ると早く動きます。7サイトの新着を30分ごとにチェックして、LINEで即通知。
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※ この記事のデータは中古車ウォッチがカババ・カーセンサー・グーネット・価格.com・車選びドットコム・日産公式中古車・ヤフオクを横断して収集した2026年7月4日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。