Racing Black Package が中央637万円で堂々初登場 | ホンダ シビックタイプR 中古相場分析【2026年7月版】— 2628台集計

最終更新: | 2,628台・8サイトのデータに基づく

新車価格499万7,300円のシビックタイプR。ところが当サービスが集めた2628台を並べてみると、中央値はすでに572万円——新車を上回る個体がずらりと並ぶ異例のクルマだ。しかも同じ「タイプR」の看板の下で、189万円のEUROから855万円のLimited Editionまで、価格が4倍以上に開く。今月のデータで最も目を引くのは、特別仕様「Racing Black Package」が中央637万円で堂々の初登場を果たしたこと。2026年6月3日〜7月3日、8サイトの掲載データから、この一癖あるホットハッチの現在地を読み解く。

📝 本稿の読み方

市場サマリー

掲載台数
2,628台
価格帯
104〜1049万円
中央値
572万円
走行中央値
1.3万km

シビックタイプRの新着を見逃さない

今月の注目: FL5標準・Racing Black Package・Limited Edition、低走行1万km未満、白系個体
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TL;DR / 今月の要点

今月のトップ3変化(前月比)

今月は前月との比較で見ると、いくつか大きな数字の動きがある。ただし、その多くはグレード判定の名称・区分が更新されたことに由来する「見かけ上の入れ替わり」であることを最初に断っておきたい。

タイプR(標準)が2037台で初登場、旧区分は入れ替わり

前月2306件あった旧区分の「タイプR (標準)」が今月は0件になり、代わりに新区分「タイプR(標準)」が0→2037件で登場した。これはグレード判定の区分名が整理された影響を含む可能性が高く、実際に流通が消えたわけではない。旧区分の中央538万円に対し、新区分は中央563万円。集計上の主役が、ほぼ丸ごと新しい呼び名に移ったと読むのが自然だ。

Racing Black Packageが380台・中央637万円で初登場

同じく前月の「タイプR レーシングブラックパッケージ」299件が0件になり、今月「Racing Black Package」が0→380件へ。中央値は646万円→637万円とほぼ横ばい。車種プロフィールによれば、この特別仕様は2025年9月に新型プレリュードと同額へ価格改定されており、新車価格帯の底上げが中古の高値帯にもそのまま反映されている印象だ。

「不明」902件の解消

前月「不明」だったグレード902件が今月は0件に。今回の集計ではグレード判定率が100%に達しており、判定できなかった個体が各グレードへ振り分けられた結果だ。これも実流通の消失ではなく、集計精度の向上によるもの。以上3件はいずれも「見かけ上の入れ替わり」であり、消失や希少化と読み違えないようにしたい。

直近3ヶ月の推移

本サービス集計で直近3ヶ月を追うと、中央価格は緩やかな上昇から横ばいへと落ち着いている。5月562万円 → 6月570万円 → 7月572万円と、3ヶ月の範囲では大きく崩れず高値を維持したまま推移した。

一方で掲載中の件数(在庫)は5月3243台 → 6月2751台 → 7月1603台と、はっきり絞られてきている。掲載期間の中央値も3日 → 7日 → 34日へと伸びた。ただし各月の掲載終了件数は少なめの月もあり、この回転スピードの数字は参考値として見ておきたい。3ヶ月という短い範囲では「トレンド確定」とまでは言えないが、価格は堅調・在庫は減少・動きはやや鈍化、という現在の輪郭は押さえておく価値がある。

シビックタイプRの中古市場の輪郭(当サービス集計)

一口に「タイプR」と言っても、当サービスが集めた個体の顔ぶれは実に幅広い。1997年の初代EK9から現行FL5まで、四半世紀分のホットハッチが同じ土俵に並ぶ。まずは全体の姿から掴んでいこう。

集めた2628台の内訳

今回集計した2628台のうち、掲載中は1603台。データ提供の中心はカーセンサー(1124台)と価格.com(1000台)で、この主要2サイトで大半を占める。以下、カババ251台、ホンダ U-Select 165台、ネクステージ74台と続く。グレード構成の主役は「タイプR(標準)」2037台。次いでRacing Black Package 380台、タイプR EURO 183台という並びだ。現行世代の標準車を軸に、特別仕様と旧世代の限定車が脇を固める構図と言える。

価格はどこに集中しているか

全体の価格中央値は572万円。安めの4分の1が419万円、高めの4分の1が618万円だ。最安層(下位5%)は208万円、最上層(上位5%)は669万円で、平均は507万円。分布を見ると、550〜600万円に538台、600〜650万円に589台と、現行世代の高値帯にくっきり山ができている。一方で100〜300万円台にも旧世代の裾野が広がる、高値の裾を引いた二こぶ状の分布だ。最上部には950万円超が4台、1000万円台が1台——庶民車なら新車を2台買える価格である。

掲載開始・掲載終了の動き

観測期間中、新しく掲載された個体は968件、掲載終了は1025件。掲載終了がやや上回り、在庫が絞られる方向にある。なお週ごとの新規掲載数は観測期間の制約もあり、細かい増減は参考程度に見ておきたい。ここでの「掲載終了」はあくまで各サイトから消えたことを指し、成約したかどうかまでは本データからは分からない点に注意してほしい。

年式ごとの相場と「価格の断層」

シビックタイプRには、はっきりとした価格の「崖」がある。年式を一つ跨いだだけで、中央値が数百万円ジャンプする瞬間があるのだ。それは単なる経年ではなく、世代交代そのものが刻んだ段差である。

年式ごとの中央価格

年式 台数 中央価格 中央走行距離
2007 64 318万円 104,000km
2009 76 225万円 107,500km
2010 103 250万円 101,000km
2011 45 208万円 84,000km
2016 42 412万円 53,000km
2018 167 430万円 44,000km
2019 103 448万円 40,000km
2020 40 515万円 36,000km
2021 40 586万円 18,500km
2022 68 583万円 11,000km
2023 117 584万円 13,000km
2024 219 583万円 6,000km
2025 425 605万円 3,000km
2026 304 634万円 15km

世代交代の前後で何が起きたか

崖は主に二か所にある。一つ目は2011年(208万円)から2016年(412万円)へ、およそ204万円の跳躍。これはFD2セダン・EURO世代から、ターボ化されたFK2/FK8世代への切り替わりに対応する。二つ目は2020年(515万円)から2021年(586万円)にかけての約71万円の上昇。FK8後期からFL5の初期にかけて高値帯へ移行していく様子だ。

グレード別に年式を重ねて見ると、この構図はさらにくっきりする。タイプR EUROは2009年177万円・2010年176万円・2011年208万円と200万円前後で安定。対して標準グレードのFL5世代は2022年583万円・2023年584万円・2024年583万円と、ほぼ横ばいの高原状態を保っている。新しさが価格をほとんど下げないのがこの世代の特徴だ。

減価カーブから見える性格

普通のクルマなら、年式が古くなるほど価格は素直に下がる。ところがシビックタイプRの減価は素直ではない。2022〜2024年式が揃って583〜584万円という「下げ止まり」を見せているのは、車種プロフィールが指摘する「純ガソリンエンジン最後のタイプR」との観測や、MTのみという希少性が背景にあると推測できる(確証なし)。走りの官能を軸にしたドライバーズカーが、資産的な性格も帯び始めている——そう読める分布だ。

グレード別の相場

Racing Black Packageの中央値637万円。同じシビックタイプRでも、EUROの189万円とは448万円もの開きがある。看板は同じでも、世代と装備で中身がまるで別物なのだ。ここがこのクルマの相場を読む最大のポイントになる。

主要グレードの顔ぶれ

グレード 台数 中央価格 中央年式 中央走行距離
タイプR(標準) 2037 563万円 2023 16,000km
Racing Black Package 380 637万円 2026 74km
タイプR EURO 183 189万円 2010 96,000km
タイプR Limited Edition 13 855万円 2021 10,000km
タイプR Cパッケージ 9 190万円 2002 157,500km

グレード×年式で見る世代効果

標準グレードは幅広い年式にまたがり、1997年305万円から2026年628万円まで分布する。ここに世代の全歴史が凝縮されているわけだ。対してRacing Black Packageは2025年(102台・632万円)と2026年(184台・638万円)にほぼ集中し、走行距離の中央値は74kmと事実上の新車同然。特別仕様が「乗る」より「早めに手に入れる」対象になっている様子が数字に表れている。

限定車・特別仕様車のプレミアム

真のプレミアはFK8世代の限定車にある。タイプR Limited Editionは中央855万円、高めの4分の1で965万円(少数の参考値)。国内200台限定で、BBS鍛造ホイールやBrembo製ブレーキを備えたサーキット志向の特別装備を持つこの一台は、新車時から大きく値を上げてプレミア市場を形成している。2021年式の代表値は889万円——同じ年の標準グレード(586万円)に対し、300万円超の上乗せだ。希少性がそのまま価格に転写された典型例と言える。

走行距離とコンディション

意外なようで納得の話——このクルマでは、走行1万km未満の一群が最も高い。当サービス集計では0〜1万km帯の中央値が615万円で、全帯の中で最上位に立つ。低走行が新車超えの価値を持つ、それがシビックタイプRの世界だ。

走行距離ごとの価格感

走行距離帯ごとに中央値を並べると、0〜1万km帯が615万円、1〜2万km帯が576万円、2〜3万km帯が500万円、3〜5万km帯が442万円、5〜8万km帯が410万円、8〜12万km帯が286万円、12万km以上が250万円。距離が伸びるほど素直に下がるが、5万kmを境に下落が急になる。距離の少ない現行世代と、距離の伸びた旧世代がそのまま価格帯を分けている構図だ。

低走行×新しい年式の希少性

距離と年式を重ねると希少性がさらに見える。0〜1万km帯では2025年式が355台・中央609万円、2026年式が243台・中央637万円と厚い層を形成。一方で2018年式の0〜1万km個体は7台・480万円と、旧世代の超低走行はかなり少ない。「新しくて距離が少ない」個体こそが、この相場の高値の芯になっている。

修復歴と車検残の現実

修復歴なしは中央580万円、修復歴ありは291万円で、表示上は約半値。ただし修復歴ありは65台とサンプルが限られるため、参考値として捉えたい。車検については、集計に「車検残あり」と「車検整備付/なし」の中央価格比較が含まれており、参考値として見ると、車検残あり側が588万円、整備付/なし側が406万円と差がある。これは車検表記の自動解析に基づく簡易比較で、出品者属性とも絡むため断定はできないが、車検の残る個体が高めに並ぶ傾向は頭に入れておくといい。

属性で見る供給の癖

トランスミッションを見ると、MTが1751台で中央570万円、ATが19台で中央562万円。シビックタイプRは歴代通じてMT主体のクルマであり、この構成比がそれを裏付ける。AT表記の少数はごく限られるため、参考程度に。なお本集計ではミッション表記のない個体も858台あり、こちらは中央580万円だった。

色はやはり伝統色が主役だ。白系が910台と圧倒的に多く中央562万円。専用色「チャンピオンシップホワイト」に代表される白は初代EK9から続く定番で、台数そのものが人気を物語る。価格で見ると赤系が629万円、青系620万円、銀・灰系615万円と、これらの方が白系より高めに出ているのが面白い。台数が少ない色ほど希少性が価格に乗りやすい、と読める。

地域分布では、愛知県が246台(中央577万円)で最多。以下、埼玉県240台(434万円)、大阪府123台(590万円)、千葉県106台(442万円)、三重県102台(575万円)と続く。埼玉・千葉に旧世代の安めの個体が集まり、中央価格が全体より低く出ている点が特徴的だ。地域によって並ぶ世代が違うことが、価格差にそのまま表れている。

データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」

安い個体、高い個体。それぞれにどんな顔ぶれが並んでいるのか。分布の両端を覗くと、このクルマの二面性がくっきり見えてくる。

下位10%: 271万円以下に並ぶ個体

下位10%のラインは271万円。この帯は235台で、中央年式2010年・中央走行距離115,000km。グレード構成はタイプR EUROが63.0%、標準が32.3%を占める。つまりFD2/EURO世代の距離が伸びた個体が中心だ。修復歴ありの割合は17.5%とやや高め。「現行の高値には手が出ないが、歴代タイプRの走りを味わいたい」「多少距離が伸びても構わない」という読者に向いたゾーンと言える。ただし旧世代は純正部品の欠品リスクや下回りの状態確認が欠かせない点は覚えておきたい。

上位10%: 648万円以上に並ぶ個体

上位10%のラインは648万円。242台で、中央年式2025年・中央走行距離わずか247km。修復歴ありは0%。グレード構成はRacing Black Packageが48.3%、標準が47.1%、Limited Editionが4.5%。ほぼ新車同然の現行世代と、プレミアの付く特別仕様・限定車で構成される帯だ。「新車の納車待ちを避けて、すぐ手に入れたい」「資産性も含めて現行の最上級を狙いたい」読者向け。新車価格499万7,300円を大きく上回る個体が並ぶ、このクルマならではのプレミアムゾーンである。

本稿で描いた分布のどこを狙うかが決まったら、次は条件を絞って追いかけるフェーズに入る。今月のデータでは掲載期間の中央値が34日に伸びたとはいえ、前月は中央7日だった。人気の個体は依然として短命だ。狙いを定めた一台が、気づいたときには消えている——それを避けるには、毎日の自動追跡がどうしても必要になる。

よくある質問(当サービス集計での回答)

Q1: シビックタイプRの中古相場はいくらですか? 当サービスの集計では、2628台の価格中央値は572万円です。安めの4分の1が419万円、高めの4分の1が618万円。ただしこれは全世代を合わせた数字で、旧世代のEUROなら189万円前後、現行FL5世代なら580〜634万円と、世代でまったく相場が違います。狙う世代を決めてから相場を見るのがおすすめです。

Q2: シビックタイプRの買い時はいつですか? 本集計では、現行世代の中央価格は5月562万円→7月572万円と横ばい〜微増で推移しており、値下がりを待つ状況ではなさそうです。むしろ在庫は3243台→1603台へと絞られてきており、良い個体は早めに動く傾向。旧世代なら距離と状態で価格が大きく変わるので、「相場の底」を待つより「良い個体が出たら動く」方が現実的です。

Q3: シビックタイプRのMTとAT、どちらが中古では多いですか? 本集計では圧倒的にMTです。MTが1751台に対しATはわずか19台。シビックタイプRは歴代を通じてMT主体のクルマで、現行FL5は6速MTのみの設定。中古でもMTが当たり前と考えてよく、AT表記の少数個体はごく例外的な存在です。

Q4: シビックタイプRの走行距離は何kmまでが許容範囲ですか? 当サービスの集計では、価格の下げ方が緩やかなのは5万kmあたりまでです。0〜1万kmで615万円、3〜5万kmで442万円、5〜8万kmで410万円と、5万kmを境に下落が急になります。予算重視なら8〜12万km帯(286万円)も選択肢ですが、この帯は旧世代が中心で、部品供給や下回りの状態確認が前提になります。

Q5: シビックタイプRで修復歴ありの個体はどれくらい安いですか? 本集計では、修復歴なしの中央580万円に対し、修復歴ありは291万円。表示上は約半値です。ただし修復歴ありは65台とサンプルが限られ、旧世代の安い個体が含まれる影響もあるため、参考値として見てください。サーキット走行歴のある個体も多い車種なので、修復歴の有無に加えて下回りの傷や増し締め跡も確認したいところです。

Q6: 「Racing Black Package」って中古でも高いのですか? 本集計では、Racing Black Packageは380台・中央637万円で、標準グレード(563万円)より約74万円高く並んでいます。中央走行距離は74kmとほぼ新車同然。2025年9月に新車価格が改定された特別仕様で、その高い新車価格帯がそのまま中古の高値帯を形成しています。プレミア性を求めるなら注目のグレードです。

Q7: 狙いの条件でシビックタイプRの新着を毎日追うには? 当サービス(中古車ウォッチ)は、カババ、カーセンサー、ホンダ U-Select、価格.comなどの8サイトを毎日自動巡回し、条件に合致する新着個体をLINEに即時通知します。「Racing Black Package × 走行1万km未満」「EURO × 予算250万円以下」のような複合条件も設定でき、無料プランなら24時間遅延版で試せます。本稿で見たとおり在庫が絞られ人気個体は短命なので、自動追跡は事実上必須と言えます。

2026年7月のハイライトと注意点

今月最大のトピックは、特別仕様「Racing Black Package」が380台・中央637万円で集計上に堂々初登場したことだ。前月は別区分だった同仕様が今回の集計で明確に位置づけられ、上位10%帯(648万円以上)の約半数を占める天井役として存在感を放っている。前月比では価格中央値は570万円→572万円とほぼ横ばい、一方で掲載中件数は2751台→1603台へと大きく絞られ、掲載期間の中央値も7日→34日へ伸びた。

注意点としては、今回の集計はグレード判定が一新され、旧区分からの「見かけ上の入れ替わり」が複数生じている点。数字の急変を流通の消失と読み違えないようにしたい。また、価格.comは他サイトとの重複掲載を含み、ヤフオクの価格は落札額ではない。継続して観測すれば、この横ばい相場がいつ動くか、限定車のプレミアがどう推移するかが見えてくるはずだ。

本レポートは、中古車ウォッチが自動収集した8サイト(カババ, カーセンサー, ホンダ U-Select, 価格.com, ネクステージ, 日産公式中古車, トヨタ認定中古車, ヤフオク)の掲載データに基づく集計です。日本全国の中古車市場全体の動向ではありません。対象期間は2026年6月3日〜7月3日、分析台数は2628件。更新は月1回を予定しています。

2,628台超のシビックタイプRから条件に合う1台を

特に FL5標準・Racing Black Package・Limited Edition、低走行1万km未満、白系個体 は出物が出ると早く動きます。8サイトの新着を30分ごとにチェックして、LINEで即通知。
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※ この記事のデータは中古車ウォッチがカババ・カーセンサー・ホンダ U-Select・価格.com・ネクステージ・日産公式中古車・トヨタ認定中古車・ヤフオクを横断して収集した2026年7月4日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。