1990年式が+1082万円、空冷の値札が跳ねた911の30日 | ポルシェ 911 中古相場分析【2026年10月版】— 4779台集計
同じ911でも、下は250万円、上は8518万円。当サービスが7サイト(カババ、カーセンサー、グーネット、価格.com、車選びドットコム、ネクステージ、ヤフオク)から2026年9月8日〜10月8日に収集した掲載4779件を集計すると、中央値は1800万円だった。前月の1720万円から+80万円の上昇。さらに今月は1990年式の中央値が1518万円から2600万円へ跳ね上がっている。空冷が動いたのか、それとも別の理由か。数字で追いかけよう。
市場サマリー
911の新着を見逃さない
今月の注目: 空冷(1990〜1996年式), カレラGTS, 走行1万km未満
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📝 本稿の読み方
- 分析対象: 7サイト(カババ, カーセンサー, グーネット, 価格.com, 車選びドットコム, ネクステージ, ヤフオク)の掲載データ 4779台、期間 2026-09-08 〜 2026-10-08
- 集計方法: 期間中に各サイトに掲載されていた車両を集計しています。同じ車両が複数サイトに掲載されている場合は、それぞれを別の掲載として数えています。
- メルカリや個人 SNS の売買、ディーラー店頭のみで売られている車両は対象外です
- 地域によってサイトの掲載量に偏りがあり、全国を均等にカバーしているわけではありません
- ヤフオクの価格は開始価格や現在価格で、実際の落札価格ではありません
- 価格.com に掲載されている車両は、他のサイトとも重複して掲載されていることがあります
- グーネット掲載車両はタイトル表記が独特で、グレードを判別できないものは『不明』として集計しています
- 一部の検索条件で掲載件数が多く、古い掲載は集計から外しています(2件の検索条件が該当)
TL;DR / 今月の要点
- 当サービスが7サイトから収集した911の掲載4779件(うち掲載中3406件)の中央価格は1800万円。前月の1720万円から+80万円の上昇
- 今月いちばんの動きは1990年式。中央価格が1518万円→2600万円(+1082万円)。件数は32件→33件とほぼ同数で、高額な空冷個体が入れ替わりで入った可能性がある(推測)
- GT3 RSの中央価格は2950万円→4873万円(59件)。ただしグレード判定精度の変動の影響を含む可能性があり、額面どおりの値上がりとは断定できない
- 世代の段差は明確。2019年式1498万円→2020年式1714万円、2021年式1725万円→2022年式2100万円と、992型の年式が上がるごとに階段状に上昇
- グレード別最多はカレラ1064台(中央1496万円)、次いでカレラS548台(1457万円)、カレラGTS349台(2468万円)。頂点はGT2 RSの7836万円(8台の参考値)
- 走行12万km超の中央値1299万円が8〜12万km帯(918万円)を上回る逆転。旧世代の高額個体が混じるためと読める
- 掲載が終了するまでの日数は中央値29日(前月31日)。1か月見送ると、気になっていた1台は半分の確率でもう無い
📊 今月の主要数値(当サービス集計)
- 価格中央値: 1,800万円
- 中央値の前月比: +4.7%
- 集計台数: 4779台(7サイト)
- 掲載期間の中央値: 29日
今月のトップ3変化(前月比)
1990年式の中央価格が+1082万円、2600万円へ
本集計で最も大きく動いたのが1990年式だ。前月は1518万円、今月は2600万円(前月32件・今月33件)。件数がほぼ横ばいのまま中央値だけが約1.7倍になっており、台数の増加ではなく中身の入れ替わりが効いている。1990年といえば964型の初期。推測だが、相場を押し下げていた高走行・普及グレードの掲載が抜け、程度のよい個体や特別仕様が残った結果と解釈できる。少数サンプルの年式なので、来月も続くかは要観察だ。
GT3 RSの中央価格が2950万円→4873万円
当サービス集計のGT3 RSは前月66件・2950万円から、今月59件・4873万円へ。差は+1923万円と派手だが、ここは慎重に読みたい。今月はグレードの自動判定率が73%から70.2%へ下がっており、この変化にはグレード判定精度の影響を含む可能性がある。実データ側では2023年式5318万円、2025年式5525万円といった992型の高額個体が並ぶ一方、2016年式2373万円の991世代も混在。つまり「世代の混ざり方」次第で中央値が大きく振れるグレードだ。
GT3ツーリングの掲載が前月20件から今月0件に
前月は20件・中央3499万円で集計されていたGT3ツーリングが、今月は0件となった。ただしこれを「流通から消えた」と断定はできない。今月はグレードの自動判定率が低下しており、ツーリングパッケージ表記の個体がGT3や判定不能側へ振り分けられた可能性がある。実際、本集計のGT3は153件→191件へ増えている。表記ゆれに左右されない探し方——車名ではなく価格帯と年式で網を張る——が有効な局面だと見ている。
🗞️ 今月のトピック
直近では、車種プロフィールとして収集した外部情報に気になる2本がある。ひとつは2026年10月、北米の中古車データサイトclassic.comで992.1型GT3 RSがおよそ44万〜66万ドルで流通しているという報。走行距離・ボディカラー・ヴァイザッハパッケージの有無で価格が大きく割れるという指摘で、当サービスの集計でGT3 RSの中央値が4873万円まで上がっていることとも方向は一致する。もうひとつは2026年9月、カーセンサーが公表した911の掲載平均価格が約2196.9万円、価格帯1118万〜5770万円というもの。こちらは平均値、当サービスの中央値1800万円は中位の値なので単純比較はできないが、高額帯が全体を引き上げる構造は共通している。なお車種プロフィールによれば国内希望小売価格は2025年3月に改定されており、推測だが、改定後に登録された新しい年式ほど中古の値札も高止まりしやすい素地がある。
ポルシェ 911 中古市場の輪郭(当サービス集計)
まず全体の輪郭から。当サービスが7サイトから収集した911の掲載は期間内で4779件、うち掲載が続いているものが3406件だ。内訳は価格.comが1531件と最多で、グーネット1333件、カーセンサー1259件、カババ403件、ヤフオク168件、車選びドットコム75件、ネクステージ10件。サイトごとの中央価格はカーセンサー1835万円、グーネット1818万円、価格.com1712万円とおおむね近い水準に収まる一方、車選びドットコムだけは2277万円と高い。これは掲載の中心年式が2024年と新しく、走行距離の中央も7000kmと短いためで、サイトの値付けが強気というより品揃えの差だ。なおヤフオクの表示額は開始価格や現在価格で落札額ではないため、価格の集計からは外している。
価格の集まり方はどうか。全体の中央値は1800万円、安めの4分の1が1225万円、高めの4分の1が2430万円。最安層(下位5%)は625万円、最上層(上位5%)は3456万円で、最小250万円・最大8518万円という広大なレンジのなかで、実際のボリュームは1000万〜2600万円に密集している。200万円刻みで見ると1400万〜1600万円が346件、1600万〜1800万円が344件、1000万〜1200万円が334件。平均は1944万円と中央値より144万円高く、これは上の裾を引いた分布——つまりGT3 RSやGT2 RSのような一部の超高額個体が平均だけを押し上げている形だ。911を検討するなら、平均ではなく中央値で考えたほうが実感に近い。
動きも活発だ。期間中に新しく掲載されたのが1421件、掲載が終了したのが1373件で、入ってくる量と出ていく量はほぼ釣り合っている。掲載終了までの日数は中央値29日。前月の31日からわずかに短くなった。本集計の範囲では、在庫は積み上がっても滞留してもいない、という読み方になる。
年式別の相場と世代の断層
911の年式別価格は、なだらかな下り坂ではない。段差の連続だ。本集計で年式が取れた個体を並べると、世代の切り替わりがそのまま値札の崖になっているのが見える。
| 年式 | 件数 | 中央価格 |
|---|---|---|
| 1990 | 33 | 2600万円 |
| 1993 | 20 | 2760万円 |
| 1999 | 19 | 498万円 |
| 2003 | 50 | 595万円 |
| 2008 | 66 | 698万円 |
| 2012 | 102 | 1062万円 |
| 2016 | 144 | 1123万円 |
| 2019 | 162 | 1498万円 |
| 2020 | 253 | 1714万円 |
| 2022 | 163 | 2100万円 |
| 2023 | 196 | 2308万円 |
| 2024 | 382 | 2092万円 |
| 2025 | 528 | 2520万円 |
| 2026 | 279 | 2935万円 |
最初の断層は1998年。水冷化した996型が入る1999年式の中央値は498万円、2000年式は358万円(22件、サンプルは少なめなので傾向として)。その直前、空冷最終の993型にあたる1994〜1996年式が1580万円・1423万円・1548万円、さらに964型の1990年式が2600万円、1993年式が2760万円。同じ911で、製造年がわずか数年違うだけで5倍以上の開きが生まれている。空冷か水冷かという一本の線が、これほど明快に価格へ出る車は多くない。
次の段差は2012年の991型。997世代の2010年式921万円から2012年式1062万円へ乗り、以後2016年式1123万円、2017年式1309万円、2018年式1418万円と緩やかに積み上がる。そして2019年7月の992型投入。2019年式1498万円→2020年式1714万円で+216万円、さらに2021年式1725万円→2022年式2100万円で+375万円と、ふたつの階段がある。前者は992型の本格的な流入、後者はGT3やGTS系の追加が効いた構成変化と読める(推測を含む)。
面白いのは2024年だ。382件と年式別で2番目に多いのに、中央値2092万円は2023年式の2308万円を下回る。992.2型が加わった年にもかかわらず安い。これは992.2のGTS系のような高額グレードと、ベースのカレラ系が同じ年式に同居し、台数の多いカレラ側に中央値が引かれているためだ。言い換えれば、2024年式は当たりとハズレではなく「中身の振れ幅」が大きい年式。本集計を見るかぎり、年式だけで判断せずグレードと組み合わせて追うべきゾーンだといえる。2025年式2520万円、2026年式2935万円は、ほぼ新車に近い個体が並ぶ水準だ。
グレード別の値付け
グレード別に並べ替えると、911というクルマの値付けの物差しがよく分かる。当サービスの集計で判定できた主要グレードは次のとおりだ(判定できなかった掲載が1423件あり、これは主にタイトル表記からグレードを特定できないものを集めた枠。中身は全世代に散っている)。
| グレード | 件数 | 中央価格 | 中央年式 |
|---|---|---|---|
| カレラ | 1064 | 1496万円 | 2017 |
| カレラS | 548 | 1457万円 | 2019 |
| カレラGTS | 349 | 2468万円 | 2025 |
| GT3 | 191 | 2136万円 | 2017 |
| カレラ4 | 189 | 1135万円 | 2013 |
| カレラ4S | 154 | 1346万円 | 2013 |
| カレラT | 142 | 1886万円 | 2024 |
| ターボS | 141 | 2665万円 | 2020 |
| タルガ4GTS | 134 | 3068万円 | 2025 |
| カレラ4GTS | 132 | 2538万円 | 2024 |
| GT3 RS | 59 | 4873万円 | 2019 |
一見おかしいのが、ベースのカレラ(1496万円)がカレラS(1457万円)より高いこと。これは年式構成の違いによる見かけの逆転だ。同じ年で切ると2020年式のカレラは1520万円、カレラSは1816万円と、きちんとSが上に来る。グレード単体の中央値を鵜呑みにせず、年式とセットで見る必要がある典型例といえる。
注目したいのは新車価格との関係だ。車種プロフィールによれば992.2型カレラGTSの新車価格は2254万円だが、本集計の中央値は2468万円。タルガ4GTSは新車2615万円に対し3068万円。カレラTは新車1865万円に対し1886万円。いずれも新車の値札に並ぶか、それを上回っている。中央年式が2024〜2025年と新しく、走行距離の中央が2000〜6500kmという「ほぼ新車」の個体が中心だからで、納期や仕様の都合で待てない人が上乗せ分を払っている構図と解釈できる(推測)。
限定・特別仕様はさらに上だ。50 Yearsエディションは21件で中央4342万円(新車2700万円)、ヘリテージデザインエディションは17件で3398万円(新車2616万円、少数の参考値)。頂点はGT2 RSの7836万円で、こちらは8台の参考値ながら前月の7882万円からほぼ横ばい。GT3は191件・2136万円と中央値は手ごろに見えるが、中身は2014年式1688万円から2026年式4004万円までの幅があり、1グレードで2000万円以上の開きがある。
なお当サービス集計ではターボの中央値が前月1800万円から1490万円へ下がっているが、今月はグレード自動判定の精度が下がっており、この変化は判定精度の影響を含む可能性がある。値下がりと即断せず、次月のデータと合わせて見たい。
走行距離とコンディションでみる価格
走行距離は、911では素直に効くのか。本集計の距離帯別を見ると、基本は素直、ただし末尾で裏切る。
0〜1万kmが1457件で中央2418万円(中央年式2025)、1〜2万kmが506件で1811万円(同2020)、2〜3万kmが412件で1517万円(同2017)、3〜5万kmが574件で1206万円(同2014)、5〜8万kmが498件で999万円(同2009)、8〜12万kmが256件で918万円(同2004)。ここまでは走った分だけ、そして古い分だけ下がる教科書どおりの並びだ。ところが12万km超は130件で中央1299万円と、8〜12万km帯より381万円高い。中央年式は2005年。距離だけ見れば最も使われた群が、より安い群を上回っている。
からくりは中身にある。12万km超の群には1989〜1996年式の空冷世代が含まれ、1992年式は2010万円、1996年式は1498万円といった水準で並ぶ。空冷911では距離より程度と素性が値を決める、という古くからの通説が、本集計でもそのまま数字に出た格好だ。逆にいえば、距離を基準に安い個体を探すなら996〜997世代(8〜12万km帯の中央年式2004年あたり)が最も素直に値ごろになる。
低走行プレミアムも確認しておきたい。0〜1万kmの中を年式で割ると、2022年式2402万円、2023年式2416万円、2024年式2108万円、2025年式2503万円、2026年式2935万円。一方1〜2万km帯の2024年式は1975万円で、同年式でも距離帯がひとつ違うと133万円の差がつく。ここは走行1万kmという線を跨いだ瞬間に値札が変わる、分かりやすい境界だ。
車検についても実データだけ触れておく。期間中、車検の記載が読み取れた2918件のうち、車検残の表記があった1989件の中央値は1956万円、車検整備付または残なしの886件は1554万円で、前者が25.9%高い。ただしこれは表記の自動解析に基づく参考値で、出品者の属性や車両の新しさと絡み合っている可能性が高い。残存期間の分布は0〜6か月494件、6〜12か月444件、12〜18か月497件、18〜24か月397件、24か月以上282件と、どの帯にもまんべんなく散っている。
属性別の供給 — MT/AT・色・地域・修復歴
当サービスが収集した4779件を属性で切ると、911らしい偏りと、意外な平坦さが同時に出てくる。
まずミッション。MTが643件で中央1812万円、ATが3371件で1799万円。その差わずか13万円だ。911ならMTにプレミアムが乗りそうなものだが、全体で均すとほぼ横並び。これはMT側に996〜997世代の値ごろな個体が多く含まれる一方、AT(PDK)側に新しい992型が大量に入っているためで、同じ年式・同じグレードで比べればまた別の結果になる可能性が高い。「MTだから高い」ではなく「どのMTか」で決まる、というのが本集計から読める実像だ。
色は分かりやすく差が出た。最多は白系903件だが中央1509万円と最も安い部類。対して緑系は100件で2901万円、銀・灰系744件で2065万円、その他(特別色など)268件で2271万円、黒系575件1652万円、青系276件1726万円、赤系120件1696万円、黄系66件1643万円。緑系の突出は、近年の限定・特別仕様に多い特注色やヘリテージ系の配色が効いている可能性がある(推測)。橙・茶系は21件・1025万円だが、サンプルが少なめなので傾向として見る程度にとどめたい。
地域はどうか。東京都708件・1936万円、愛知県409件・1600万円、大阪府338件・1880万円、神奈川県334件・1559万円、千葉県284件・1590万円、埼玉県184件・1790万円。件数では首都圏が圧倒的だが、中央値で見ると福岡県が160件・2265万円、静岡県が113件・2096万円と高い。逆に岐阜県は62件で1167万円と最も低い。数が多い地域が安いとは限らず、探す範囲を広げるほど価格の選択肢が増えるのは間違いない。
最後に修復歴。記載が取れた3290件のうち「あり」は62件(約1.9%)で中央1199万円、「なし」は3228件で1844万円。差は約35%だ。ただし「あり」はわずか62件の少数サンプルで、年式も車種構成も偏っている。35%引きという数字を一般化せず、個体ごとに修復の内容と記録を確認する——という当たり前の結論に落ち着く。
データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」
買い手として知りたいのは「どこが安く、どこが高いのか」の顔ぶれだろう。本集計の上下10%を覗いてみる。
安いほうのライン、下位10%の境目は854万円。該当する365件の中央年式は2006年、走行距離の中央は7万500km、修復歴ありの比率は3.6%。グレードの内訳はカレラ34.0%、判定できなかったもの31.5%、カレラS12.3%、カレラ4とカレラ4Sがそれぞれ7.7%、そしてGT3が5.5%。つまりこの価格帯の主役は997世代(2004年〜)のカレラ系で、修復歴ありが大半というわけでもない。「900万円以下で本物の911に乗る」が現実的な選択肢として存在していることが、数字で確認できる。GT3が5.5%混じっているのは、996型GT3(2001年式7件で中央1101万円など)あたりの古い世代が下限側に顔を出しているためだ。
高いほう、上位10%の境目は3100万円。367件の中央年式は2025年、走行距離の中央は3000km、修復歴ありは1.1%。顔ぶれはタルガ4GTS13.6%、GT3が11.7%、GT3 RS6.0%、ターボS5.7%、50 Yearsエディション5.2%、ターボ4.4%、カレラ4GTS3.8%と続く。ほぼ新車の最新GTS系と、生産が限られるGT系・限定車が同居するゾーン。資産性を意識するならここ、走って楽しむコストパフォーマンスなら下位ゾーン、という棲み分けがはっきりしている。
そして両ゾーンに共通する事実がひとつ。本集計で掲載が終了するまでの日数は中央値29日、早いものは9日で消えている。つまり条件に合う1台を見つけても、月に一度サイトを覗く習慣では半分の確率で間に合わない。下位10%の854万円以下には365件、上位10%の3100万円以上には367件——いずれも全体の1割ずつしかない希少な枠で、しかも毎日入れ替わっている。週末だけの手動チェックで拾える世界ではない、というのが数字から導かれる素直な結論だ。
よくある質問(当サービス集計での回答)
Q1. 911の中古相場はいくらくらい?
当サービスが7サイトから収集した4779件の集計では、中央値は1800万円でした。安めの4分の1が1225万円、高めの4分の1が2430万円、最安層(下位5%)が625万円、最上層(上位5%)が3456万円です。最小250万円から最大8518万円まで幅がありますが、実際のボリュームは1000万〜2600万円に集中しています。なお平均は1944万円で、GT2 RSのような一部の超高額個体が平均だけを押し上げています。
Q2. いまは買い時?
当サービスの集計では、中央値は2026年5月1796万円、6月1777万円、7月1812万円、8月1715万円、9月1720万円、10月1800万円と、ここ半年は1700万〜1800万円台を行き来しています。前月比では+80万円ですが、トレンド転換というより振れ幅の範囲内。掲載中は3406件、新しく載ったのが1421件、終了したのが1373件とほぼ均衡しており、急いで買い急ぐ状況でも、待てば安くなると読める状況でもない、というのが本集計からの見立てです。
Q3. 狙い目の年式はどこ?
当サービスの集計で価格と条件のバランスがよいのは2012〜2017年の991世代です。2012年式1062万円(102件)、2016年式1123万円(144件)、2017年式1309万円(159件)と、1000万円台前半で件数も確保されています。もっと予算を抑えるなら997世代の2008年式698万円(66件)、2010年式921万円(58件)。逆に2019年式1498万円から2020年式1714万円には992型への切り替わりによる段差があるので、ここを跨ぐかどうかが予算設計の分かれ目になります。
Q4. 走行距離はどこまで許容できる?
当サービスの集計では、0〜1万km帯の中央値が2418万円、3〜5万kmで1206万円、5〜8万kmで999万円と、距離に応じて素直に下がります。ただし12万km超は中央1299万円と8〜12万km帯(918万円)を上回る逆転が起きており、これは空冷世代の高額個体が含まれるため。距離で値ごろ感を狙うなら996〜997世代の5万〜12万km帯、距離よりも素性で選ぶべきなのが空冷世代、という使い分けになります。いずれにせよ記録簿の確認は必須です。
Q5. グレードでどれくらい価格が違う?
当サービスの集計では、カレラ4が中央1135万円(189件)に対し、タルガ4GTSは3068万円(134件)、GT3 RSは4873万円(59件)、GT2 RSは7836万円(8台の参考値)。同じ車名で7倍近い開きがあります。ボリュームゾーンはカレラ1064件・1496万円、カレラS548件・1457万円、カレラGTS349件・2468万円。なおグレード単体の中央値は年式構成に左右されるため、同一年式で比較するのが確実です(2020年式ならカレラ1520万円に対しカレラS1816万円)。
Q6. 992.2型(2024年〜)の個体は新車価格より高い?
当サービスの集計では、そういう例が複数あります。車種プロフィールの新車価格と並べると、カレラGTSは新車2254万円に対し集計の中央値2468万円、タルガ4GTSは新車2615万円に対し3068万円、50 Yearsエディションは新車2700万円に対し4342万円(21件)。いずれも中央年式が2024〜2025年、走行距離の中央が数千kmという、ほぼ新車の個体が中心です。推測ですが、待たずに手に入れる対価が上乗せされている構図と読めます。
Q7. 狙いの条件で911の新着を毎日追うには?
当サービスの集計で掲載終了までの日数は中央値29日、早い個体は9日で消えています。手動の巡回では取りこぼしが出る速さです。中古車ウォッチはLINEで友だち追加して車種名を送るだけで監視が始まり、本レポートと同じ7サイト(カババ、カーセンサー、グーネット、価格.com、車選びドットコム、ネクステージ、ヤフオク)を毎日自動で巡回して、新着・価格変動・掲載終了を通知します。グレード、価格帯、走行距離、地域などの複合条件で絞り込み可能。無料プラン(24時間遅延・1車種)があり、リアルタイム通知やAI分析を含む有料プランは月額780円からです。
2026年10月のハイライトと注意点
今月いちばんの発見は、やはり1990年式だ。中央価格が1518万円から2600万円へ+1082万円。件数は32件から33件とほぼ変わらないまま、値札だけが約1.7倍になった。台数が増えたわけではないので、押し下げ役だった個体が抜け、程度のよい964が残った入れ替わりの結果と推測できる。空冷世代は距離より素性で値が決まるため、数台の入れ替えで中央値が大きく振れる——その性質が今月はっきり出た形だ。同時に、グレード別ではGT3 RSが4873万円へ跳ねているが、こちらは今月のグレード自動判定率が低下しており、判定精度の影響を含む可能性がある点に注意したい。なお当サービスの集計は7サイトの掲載データに基づくもので、ヤフオクの表示額は開始価格や現在価格であり落札額ではないこと、価格.comの掲載は他サイトと重複している場合があることを前提にお読みいただきたい。
本レポートは、中古車ウォッチが 7サイト(カババ, カーセンサー, グーネット, 価格.com, 車選びドットコム, ネクステージ, ヤフオク)から自動収集した掲載データ 4779台(2026-09-08 〜 2026-10-08)を集計した分析です。日本の中古車市場全体の動向を示すものではなく、掲載データからは売買の成約は分かりません。購入判断は必ず現車確認と販売店への確認のうえで行ってください。次回の更新は来月初旬を予定しています。
4,779台超の911から条件に合う1台を
特に 空冷(1990〜1996年式), カレラGTS, 走行1万km未満 は出物が出ると早く動きます。7サイトの新着を30分ごとにチェックして、LINEで即通知。
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過去の911に関する記事
- 2026年10月9日 911の中古車相場ガイド(この記事)
- 2026年9月9日 911の中古車相場ガイド
- 2026年8月5日 911の中古車相場ガイド
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※ この記事のデータは中古車ウォッチがカババ・カーセンサー・グーネット・価格.com・車選びドットコム・ネクステージ・ヤフオクを横断して収集した2026年10月9日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。