中古で値落ちしにくい車は?|実測データで見る「6年でいくら残るか」と世代交代の落とし穴
要点(中古車ウォッチ・13サイト実測/2026年7月):6年落ちで価格が最も残るのはロードスター(約75%)、最も落ちるのはプリウス(約58%)。ただし中古価格の最大の下落は、経年よりも「世代交代(モデルチェンジ)」で起きます。
「せっかく買うなら、値落ちしにくい車がいい」——中古車選びで誰もが一度は考えることです。でも実際のところ、車種によって値落ちのしかたはどれくらい違うのでしょうか。そして買う側にとって、値落ちしにくいことは本当に得なのでしょうか。
中古車ウォッチは13の中古車サイトを毎日自動巡回して掲載価格を記録しているので、この問いに実際の中古市場のデータで答えられます。今回は人気車種の「年式別の中古価格」を集計し、6年でどれだけ価格が残るかを見てみました。結論から言うと、車種による差も大きいのですが、それ以上に面白い「値落ちの正体」が見えてきました。
実測:6年でいくら残るか(保持率ランキング)
まず、人気車種ごとに「6年落ち(2020年式)の中古価格の中央値」を「ほぼ新車の1年落ち(2025年式)の中古価格の中央値」で割った値を「保持率」として並べました。つまり「ほぼ新車で手に入れた一台が、6年後の中古市場でいくらの評価になっているか」の目安です(2026年7月・当サービス集計)。
| 車種 | 1年落ち(2025) | 6年落ち(2020) | 保持率(目安) |
|---|---|---|---|
| ロードスター | 362万円 | 270万円 | 約75% |
| ハリアー | 450万円 | 317万円 | 約70% |
| ジムニー | 325万円 | 210万円 | 約65% |
| ランドクルーザー | 695万円 | 447万円 | 約64% |
| ソリオ | 237万円 | 142万円 | 約60% |
| アルファード | 663万円 | 394万円 | 約60% |
| プリウス | 361万円 | 210万円 | 約58% |
最も値落ちしにくかったのはロードスターで、6年落ちでも約75%が残っています。逆にプリウスやアルファードは約6割——同じ6年でも、残る割合には15ポイントほどの開きがありました。ざっくり言えば、趣味性の高いスポーツカーや悪路系・SUVは値落ちが緩やかで、大量に売れるミニバンやハイブリッドは値落ちが大きい、という傾向です(スバルWRXのようなスポーツモデルも高く出ますが、途中で世代が変わっており単純比較が難しいため、ここでは参考扱いにしています)。
ただし、この表の数字だけを見て「プリウスは損」と早合点しないでください。ここからが本題です。
値落ちカーブは車種でこんなに違う
年式ごとの中古価格の中央値を並べると、値落ちの「カーブの形」そのものが車種で違うことがわかります(万円・当サービス実測)。
| 年式 | ロードスター | ジムニー | プリウス | アルファード |
|---|---|---|---|---|
| 2025 | 360 | 327 | 369 | 668 |
| 2024 | 320 | 265 | 353 | 650 |
| 2023 | 308 | 232 | 332 | 587 |
| 2022 | 290 | 234 | 241 | 449 |
| 2021 | 290 | 210 | 222 | 407 |
| 2020 | 274 | 212 | 210 | 389 |
| 2019 | 260 | 199 | 195 | 376 |
| 2018 | 245 | 180 | 175 | 348 |
ロードスターは上から下までなだらかに下がっていて、まさに「値落ちしにくい」形。一方、プリウスとアルファードは2022年式と2023年式の間に大きな段差があります。プリウスは241万→332万、アルファードは449万→587万と、たった1年の違いで100万円以上のギャップです。これは値落ちではありません——2023年にフルモデルチェンジ(新型登場)があったためです。
最大の「値落ち」は年齢より“世代交代”で起きる
ここが今回いちばんお伝えしたいポイントです。中古価格を大きく動かすのは、1年ずつの経年劣化よりもモデルチェンジ(世代交代)です。新型が出た瞬間、それまでの型(先代)は「旧型」になり、中古相場がガクッと下がります。プリウスもアルファードも、6年落ちが安く見えるのは「古いから」というより「先代の世代だから」という要素が大きいのです。
これは買う側にとって、むしろチャンスです。先代になった瞬間に割安になるということは、モデルチェンジ直後の“旧型”は、性能的にはほとんど遜色ないのに価格だけ落ちる「買い得ゾーン」だからです。値落ちしにくい車を追いかけるより、「狙った車種のモデルチェンジ直後に、程度のいい先代を買う」ほうが、コスト面では合理的なこともあります。
なぜ車種で差がつくのか
- 供給が絞られている車(ジムニー・ランドクルーザー・アルファードなど)は、新車の納期が長く数が出回りにくいため、中古でも値崩れしにくい傾向があります。近年はこの「新車が買えないプレミアム」で、1年落ちの中古がかなり高値になっています。
- 趣味性の高い車(ロードスターなどのスポーツカー)は、モデルチェンジの周期が長く、指名買いのファンが一定数いるため、古くなっても価格が落ちにくいのが特徴です。
- 大量に売れる実用車(プリウス・ソリオなどのミニバン/ハイブリッド)は、玉数が多く選択肢も豊富なため、経年とともに素直に値下がりします。世代交代のたびに先代が一段安くなるのも、この層です。
買う側のための3つの実利
1. 「値落ちしにくい=お得」ではない
値落ちしにくい車は、確かに手放すときに高く売れます。しかし裏を返せば、中古で買うときも割高だということ。ジムニーやアルファードの1年落ちが新車並みの価格になっているのは、その典型です。「安く乗りたい」のか「資産価値を保ちたい」のか、目的によって選ぶ車は変わります。
2. 安く乗りたいなら“値落ちする車の先代”が狙い目
プリウスのように値落ちする車は、裏を返せば中古の買い得が大きい車です。特にモデルチェンジ直後の先代モデルは、価格が落ちたばかりで狙い目。実用性は十分なのに、新型との価格差だけを得できます。
3. 相場は動く。狙いの車種は“今の実勢”で確かめる
ここで示したのは2026年7月時点のスナップショットです。相場は為替・モデルチェンジ・季節で動きます。狙っている車種があるなら、思い込みの「相場観」ではなく、今まさに出ている中古の価格分布で確かめるのが確実です。中古車ウォッチは車種名(例:「ロードスター」「ジムニー」)をLINEで送るだけで複数サイトの新着を自動で通知し、月次の相場レポートで年式・グレード別の値ごろ感も追えます。
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このデータについて(正直な注記)
誠実にお伝えすると、ここでの「保持率」は新車価格ではなく“1年落ちの中古価格”を基準にした目安です。新車の値引きや納期は含みません。数字はすべて中央値で、グレードや装備の差は均しています(ロードスターはRF、プリウスはα・PHVなど派生を含み、ランドクルーザーはプラド等が混在します)。また2023年式以降の一部車種は世代交代の影響を含むため、保持率はやや低めに出ます。集計は当サービスが監視する中古車サイトのうち、他サイトの掲載を再収集した価格比較サイト(価格.com)とヤフオク、および初回の一括取り込み分を除いた実データ(各年式n=15件以上)です。2026年7月時点のスナップショットで、相場変動により±数%は動きます。
まとめ
- 6年落ちで残る価格は車種で差があり、ロードスター約75%〜プリウス約58%(当サービス実測の目安)
- スポーツ・悪路系・供給の絞られたSUVは値落ちが緩やか、大量に売れるミニバン/ハイブリッドは大きい
- 中古価格を最も動かすのは年齢より世代交代。先代になった直後が“買い得ゾーン”
- 値落ちしにくい車は「売る時は高いが買う時も割高」。目的で選ぶ車は変わる
- 相場は動くので、狙いの車種は思い込みでなく今の実勢価格で確かめる
よくある質問
中古で最も値落ちしにくい車は何ですか?
当サービスの実測(2026年7月時点)では、ロードスターが6年落ちでも約75%の価格を保ち、最も緩やかでした。スポーツカーや供給の絞られたSUV(ハリアー・ジムニー・ランドクルーザー)も比較的値落ちしにくい傾向です。
値落ちしにくい車を買えば得ですか?
手放すときは高く売れますが、中古で買うときも割高になります。「安く乗りたい」なら、むしろ値落ちする車の先代モデル(モデルチェンジ直後)のほうがコスト面では有利なことがあります。
プリウスやアルファードの6年落ちが安いのはなぜですか?
単に古いからではなく、2023年にフルモデルチェンジがあり「先代の世代」になったためです。新型が登場すると先代の中古相場は一段下がります。性能に大きな差がなければ、先代は買い得ゾーンといえます。
相場はいつのデータですか?
2026年7月時点の当サービス集計です。中古相場は為替・モデルチェンジ・季節で動くため、実際に買う際は最新の価格分布で確かめることをおすすめします。